「出演料は４万円、 撮影場所は東京ディズニーランドやで」。 テレビドラマ出演をえさに女子中学生３人を誘い出し、 演技指導とは名ばかりのわいせつ行為をしたとして、 和歌山東署は25日、 和歌山市吐前の元・老人介護ヘルパーの無職谷耕一容疑者（47）を県青少年健全育成条例違反の容疑で逮捕した。
　調べによると、 谷容疑者はことしの２月28日昼ごろ、 市内の路上で下校途中の当時12～13歳の中学１年生の女子生徒３人に 「テレビ局の者やけど」 と近づき、 「ドラマに出演せぇへんか。 出演料は４万円。 東京ディズニーランドで撮影するで」 などと声をかけた。 その言葉巧みさに谷容疑者を信じ切った女子生徒は何の疑いも抱かず誘われるままついて行ったという。
　午後１時すぎ。 到着したのは、 同市吉田のマンション11階の住人からは死角となる通路。 谷容疑者は 「ドラマはアクション系なんや。 演技指導せなあかん」 と話すと、アクションを装った演技指導で女子中学生に抱きつくなど痴態を展開。 あげくには、「倒した男の上に乗るシーンもあるんや」 と、寝転がった自分の顔面の上に女子中学生を乗せるなどしたという。
　１時間後、 谷容疑者は女子生徒たちと再び会う約束をして別れた。 しかし、生徒の一人が、「あれはおかしい」と保護者に話し、 その日に警察に通報した。
　捜査開始から９カ月がたち、 同署が谷容疑者の犯行を特定し、 家宅捜索の後、逮捕した。 谷容疑者は、妻子がいる。 容疑は認めているというが、 家からは撮影器具は見つからなかったという。