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ブログ目次

2099年12月31日

当ブログの目次は以下のとおりです。


1.投資全般

株式市場原論を語れる投資家になりたい
株式市場について確かに分かっていること
経済的合理性と社会的合理性のバランス
投資における怠惰のツケ
例えば、「事業への投資」をどう考えるか
昼間にマーケットを見ないことの効用
四季報を鵜呑みにするべからず
会社は株主のものってホント?
回転寿司!スシローとカ●パどっちがうまい?
昔、仕事でやっていたシステムトレードの話
株式システムトレードのインフラ
企業価値に賭けるのか?値動きに賭けるのか?
非合理だという人が非合理という話
斉藤正章さんとシストレ談義
逆張りシグナル大量発生時の対応
売買ルール以外に大切なこと
出資詐欺とクソ上場企業の違い
市場の効率性を主張するファイナンス学者さまへ一言


2.投資ビジネス

「投資ヲタであること」の自負
新会社におけるマーケットリスクについての考察
情報の価値について考える
投資哲学を示すことの大切さについて考える
資産運用業界における企業アナリストの給与体系
村上世彰氏逮捕に思うこと
債券の世界でのビジネス
事業基盤安定化に向けた活動
新オフィスへの移転
ファンド開始
投資家のネットワークとwin-winの関係構築
パブリック投資教育論の曲がり角
印刷物か?情報か?
勘定奉行をさわる
零細法人に冷たい証券会社
さわかみ投信に見る投信ビジネスの採算性
投資会社に近づくために
状況証拠と物的証拠


3.投資コンテンツ

投資哲学をアップしました
「投資リンク集」作成のお知らせ
ファンダメンタルズ/投資リンク集
投資全般/投資リンク集
テクニカル・短期売買/投資リンク集
「無料レポート作成」のお知らせ
第二弾!「無料レポート作成」のお知らせ
同業他社比較レポートのお知らせ
逆張りシグナルに引っかかった銘柄
昨日の逆張りシグナルの結果
eシステムトレードリニューアル
システムトレードの検証作業を自分で行わない人
同業他社比較&スクリーニング結果(2006年秋版)のお知らせ
フィナンシャルプランから見た有料投資情報の価値
どこで心構えを身に着けたか?
本を出版することになりました
投資情報サイトの作成
日経平均先物の某システムの検証作業
日経平均先物の某システムの検証作業(続き)
割安株net−−進捗状況
銘柄探しが楽になりました・・・
同業他社比較:業種分類表の使い方

4.その他

ご挨拶
株式投資のことをまるで理解していないマスコミさまへ一言
エンジュク投資研究会でのお知らせを再掲載しておきます
最強の成長株
年金問題なんのその
機関投資家に一目おかれる会社になりたい
中小企業はほとんど商法違反?
稼ぐのか?稼がないのか?
固定費と変動費の分析
何かの世界を極めること/新しいことを始めるご提案
人生を謳歌する会
情報発信の原点
M資金関連の詐欺話
過去の失敗から学ぶ
極めつけのコモディティービジネス
解決できない悩み
私のFX観
今年も終わりました。
世間体という呪縛
近況報告
人生版エド・スィコータの話

システムトレード夏祭り

2007年06月03日
こんにちは。

今度システムトレード夏祭りというのをやります。
ただ、もう満席近いです。

ま、これだけファンドで儲けてて、そのノウハウを公開するわけで
すから、人が殺到するのも分ります。

いつ受け付け終了するか分りませんので、
今すぐに席を確保してください。
http://www.esystemtrade.com/seminar/070721.html

稲葉

同業他社比較:業種分類表の使い方

2007年04月13日


今回は、ニュースレターからの転載です。

*************************

こんばんは、稲葉です。

今日は、効率的にお宝銘柄を発掘する方法を、
具体的に説明します。

もしinetoraさんが、「良い銘柄を発掘したい」
と考えているならば、熟読するようにしてください。


今回は、私が保有している

「7548 サンクスジャパン」

という銘柄を例に話を進めます。

(あなたが興味ある銘柄に、同じように当てはめてみてください。)



それでは早速こちらで公開している
無料レポート集を見てください。
http://www.analyst-report.jp/free/free.html


まず、「業種分類表」で、「7548 サンクスジャパン」が、
どの業界に分類されているかを確認します。

そうすると、サンクスジャパンは「ディスカウントストア」に
分類されていることが分かります。

次に、ディスカウントストアの同業他社比較レポートを見ます。
ちなみに、ディスカウントストアは「21番」のレポートです。


そうすると、ディスカウントストアには、

7532 ドンキ・ホーテ
7549 サンクスジャパン
7646 PLANT
8203 Mr.Max
8289 オリンピック
9971 カウボーイ
9994 やまや

という7銘柄があることが分かります。

この7銘柄を比較してサンクスジャパンが、
同業他社の中で最も魅力的かどうかを判断します。


※割安性
サンクスジャパンはPER11.1倍であり、
同業他社の中では一番割安であることが分かります。


※健全性
株主資本比率は38.2%であり、同業他社の平均よりは
株主資本比率が高いことが分かります。


※収益性
ROE6.1%、ROA2.3%であり、
同業他社の中では2番目の収益性であることが分かります。
ちなみに、売上高経常利益率も、同業他社の中では2番目です。


※成長性
売上高伸び率・経常利益伸び率ともに、2年連続プラスであり、
その伸び率も同業他社の中では2番目であることが分かります。



もちろん、定性分析も加味しなければなりませんが、少なくとも
定量分析で見る限りでは、

※収益性・成長性は、業界2位
※割安度は、業界1位

ということが分かり、それなりに魅力的であることが分かりました。


さて。
このような同業他社比較を行っていると、

「最初に探していた銘柄ではなく、実は、同業他社の他の銘柄のほう
 が魅力的だった」

ということが分かることももあります。

つまり、「ノーマークのお宝銘柄の発掘」です。

これは、同業他社比較レポートの活用方法の一つだと私は思います。


例えば、誰もが知っているドンキ・ホーテの場合、

※割安性・・・PER15.4倍で、業界4位
※健全性・・・業界2位
※収益性・・・業界1位
※成長性・・・業界1位

という状況です。


今の相場状況でPER15.4倍といえば、
絶対的な割安度はありません。


しかし、ドンキ・ホーテと言えば、
ディスカウントストア業界の圧倒的な勝ち組です。

ですから、収益性・成長性を踏まえると、
割安と判断することも出来なくはありません。


また定量面だけではなく、

・「経営者のビジョンはどうか?」とか、
・「競争優位があるかどうか?」

といった詳細な分析も行う必要があります。


しかし、もし、PERがサンクスジャパンと同じくらいの水準であれば、
ドンキ・ホーテのほうが魅力的だと判断するでしょう。


このように、同業他社比較は、ファンダメンタルズ投資を
実践する上で、非常に強力なツールです。

すでに投資している会社以外にも、
お宝銘柄を発掘できる可能性が高いです。


今すぐこちらをクリックして、割安に放置された
未来の10倍株を探してみてください。

http://www.analyst-report.jp/free/free.html


稲葉


追伸

スポーツ関連業界の同業他社比較レポートを見てみてください。

収益力は圧倒的にもかかわらず、PERは下から3番目という
お宝銘柄候補を発見できるはずですから。


また有益な情報があればメールします。
私からのメールを見逃さないようにしてください。


今日も最後までありがとうございました。

*************************

人生版エドスィコータの話

2007年04月06日

「勝っても負けても、人は皆、自分の欲しいものを相場から手に入れる」
(マーケットの魔術師「エド・スィ コータ」より)

最近、投資やトレードの行動だけではなく、人生全般においても、この言葉が当てはまるのではないかと感じるようになっています。


例えば、会社を辞めたいと常々口に出す人がいたとして、結局は、その会社に留まっている場合。

エド・スィコータの言葉を借りれば、恐らくその人にとっては会社に留まるという選択肢が人生から手に入れたいものなのだということになります。

もちろん、本当に辞めたかったのに、経済的・物理的な諸々の制約(資金繰り、家族の反対、求人の年齢制限、など)があって会社に留まるという選択肢をせざるを得なかったのかもしれませんが、それもひっくるめてエド・スィコータの言葉は当てはまるのではないかと思うようになっているのです。


私の場合、上記の問題については既に解決済みなのですが、だからといって人生がそれで終わりというわけではありません。


「投資・トレード・ビジネスでお金を稼いだ後、自分は何をしたいのか?」

それをいろいろと考えているところです。

銘柄探しが楽になりました・・・

2007年03月27日

アナリストレポートサービスの一環として、3ヶ月毎に提供している

「同業他社比較レポート」

ですが、このたび新たな機能を追加しましたので、そのお知らせしたいと思います。


その新しい機能とは・・・

「業種分類表の追加」

です。


同業他社比較レポートは、

「複数の同業銘柄のうちどの銘柄が魅力的か?」

ということを定量的に見ることが出来るので、多くの会員のみならず、アナリストも分析銘柄の候補を探すために重宝していました。

ただ、

「同業他社比較レポートもいいけど、どの銘柄がどの業種に属しているのかを知りたい!」

という声も多数ありました。

そこで、今回からは、エクセルファイルで業種分類表を提供することにしたのです。

業種分類表を使うと、

「自分が興味のあるがどの業種に属しているか?」

がすぐに分かりますので、その業種で同業他社を比較して、良い銘柄を探すのが今まで以上に楽になると思います。

しかも、今回取り上げている銘柄数は、

122業種2091銘柄

ですから、上場企業の約半数ほどをカバーしていることになりす。


これで、私自身も銘柄探しが今まで以上に楽になりましたので、より良い企業分析に励みたいと思っております。

また、今回の「業種分類表」に限らず、投資家の視点から真に役立つコンテンツ提供を続けていきたいと思いますので、よろしくお願いします。


業種分類表は、以下のサイトの「同業他社比較レポート」にて、無料で閲覧することが出来ます。

http://www.analyst-report.jp/free/free.html

状況証拠と物的証拠

2007年02月22日

今日は、投資ビジネスの話です。


「自分では投資をやっていないのに、投資の世界に関係のある言葉・知識・経歴を巧みに道具として使って、それを飯の種にすべく、投資の世界にてんで無知なお客さんからお金を取ってしまう。」

という詐欺話について。


ん?
分かりにくすぎる?


それでは、この話の結論から先に申し上げます。

「投資ビジネスの世界というのは、ある意味、『オレはプロだ!』と言ってしまった者勝ちという側面があることを、投資の世界に疎い一般人も、もっと強く認識しなければならない。それが自分の財産を守る初めの第一歩である。」

ということです。


投資の実践家のように見える人が、その実、投資を全くやっていない・・・

この可能性を、あなたは信じられるでしょうか?


もっと根本的な話をすると、こういうことです。


●投資本を書いている人に対して、何の疑いもなくこの人はすごい投資家だと考えたことはないですか?

事実、私も無知だった頃は、「本を出せる人というのは選ばれた人なんだ!」という先入観をもっていました。

実際、小説本やマンガ本の世界では、素人がいきなり出版社に持ち込んだところで門前払いされるのがオチだと言われています。(まあ、これとて、事実と違うのかもしれないが。)

しかし、投資本の世界はそうではない。

極端な話、どこの馬の骨かも分からないような輩が「私は、この投資手法で○○万円儲けることができました!」という原稿をもって行けば、それが採用されて本になってしまう可能性がある。

だから、日本の投資本は駄本が多いのだが、こういう事実を多くの人がもっと知っておくべきである。


●金融機関やコンサルティング会社に勤めていたことがある人に対して、この人は投資のことを何でも分かっているのではないかと思ったことはないですか?

これは、私自身が、信託銀行の運用部門に在籍していたことから、非常によく分かっています。

例えば、「ファンドマネージャー」という名のつく職業。

この言葉だけで、無知な一般人は「株式投資のプロ」だと思ってしまう。しかし、それは大きな間違いだということを知っておかなければならない。

事実、私が担当していたのは、債券のインデックスファンドだ。

株式投資については、個人投資家としてキャリアしかない。もちろん、相応に勉強していますし、実践もしていますが。

もっと言ってしまうと、仮に、株式のファンドマネージャーだからといって、それを無条件に腕のいい投資家だと思ってはいけないということです。

金融機関という広いくくりにすればいわずもがなで、それだけでプロと思ってしまうのは非常に危険です。これは、コンサルティング会社という触れ込みでも同様だと思います。


●人づて(あるいは、ネット上)で聞いた評判だけを頼りに、ある投資家のことをすごいと信じて疑うことなく過ごしたことはないですか?

上記と同様、これも気をつけなければなりません。


さらに地雷を踏むような発言が続くのですが、ハッキリ言いますと、そこらへんに転がっている投資本の知識くらいであれば、ちょっと勉強すればその道の専門家っぽく装うことは十分に可能だということです。

「詐欺師のススメ」ではありませんが、それくらい疑ってかかるくらいがちょうどいいということです。


これは、機関投資家の世界でも個人投資家の世界でもそうですが、特に、個人投資家の世界では気をつけなければならない話です。

と言いますのも、個人投資家の世界は、個人のアカウントに監査が入っていないし、そもそも素性が分からないことも多いからです。

別に、個人のアカウントに監査を入れるべきだという話ではありませんので、そこは誤解しないでください。

個人情報保護の問題にも関わりますし、投資家の評価がパフォーマンスだけではなく、普段どんな発言をしているのかということも重要な要素だということはわかっておりますので。


それに、見る人が見れば、別に個人のアカウントに監査を入れるまでもなく、

「こいつ、実はニセモノなんじゃないか!」

と、感じることはできますので。(ただし、投資に対してそれなりに深い洞察を持っていなければ、見抜くのが難しいケースもごく稀にある。)


しかし、そのようなニセモノ捜査は、あくまでも「状況証拠」に過ぎず、決定的な「物的証拠」ではない。


状況証拠だけを見れば限りなくクロに近いのだが、決定的な物的証拠がないので、シロだと開き直られればそれ以上追求することもできず、したがって、検挙・告訴に踏み切ることの出来ない警察官・・・


そんな気分です。

夜も遅くなりました。それでは、おやすみなさい。

市場の効率性を主張するファイナンス学者さまへ一言

2007年02月16日

とある目的で「週間ダイヤモンド」という雑誌を久しぶりに買ったのですが、目的以外の記事もいろいろ読んでいたら、かの有名な野口悠紀雄氏(早稲田大学大学院ファイナンス研究科教授)が出ているではありませんか。

最近起こった日興コーディアルグループの不正経理問題、および、過去に不正経理問題を起こした企業について言及していて、

「資本主義においてこのような問題が起こるというのは重大な問題である」

と主張していました。

もともと、資本主義には合法・違法のあらゆる詐欺まがいの行為がまかり通っていますので、この主張そのものは極めて真っ当なものだと思います。


ただ、ひとつ問題があるとすれば、このような主張を野口氏が行っているということでしょうか?

「情報の非対称性のために、この手の不正経理を防止するのが難しい。」

という主張をしているのですが、私から見れば、野口氏がこのような発言をしていること自体、非常に噴飯ものとしか思えないのです。


と言いますのも、野口氏の現在の専門分野は「数理ファイナンス(金融工学)」だからです。

数理ファイナンスの原理原則は「市場の効率性」です。

つまり、「市場参加者は合理的な行動をとる」というのが根本的な原則なのです。

したがって、不正経理などしようものならば、市場参加者にそれをしっかりと見抜かれるはずであり、不正経理のニュースが出る前に、既に株価に織り込まれているはずなのです。

間違っても、不正経理が発覚した後で、「寝耳に水だ」と市場参加者が慌てふためくなどということは、数理ファイナンスの世界ではあってはならないことなのです。

仮に、上記の主張を、学者がいうところの「ストロングフォームの効率性(インサイダーの類)」として、検証不能と片付けるにしても、その一段前の「セミストロングフォームの効率性(公表されたファンダメンタルズ情報の類)」すらも怪しいのではないかと、私は考えています。

財務諸表の全てを正しく読みきれるかどうかは専門家でさえ難しいですし、そもそも財務諸表すら読まない投資家もいるわけですから。

だいたい、「情報の非対称性がある」ということを認めてしまっている以上、数理ファイナンス学者としては敗北宣言をしたようなものだと私は思うのです。


そう。野口氏に言いたいのは、

「あんたは、市場が効率的だと思っているのか、市場が効率的でないと思っているのか、どっちなんだよ!はっきりせい!」?????i?{???????j

ということです。


日本では割と有名なファイナンス学者ですらこんなもんですから、残念ながら、学術の世界の投資研究の将来性はまだまだ暗いですね。

工学系の学問を専攻していた時代の野口氏はもっときっちりしていた印象があったのに、ファイナンスの世界に入ってからというもの、この人もすっかりおかしくなってしまったようです。


昨今の資本主義の世界で行われている数々の合法的詐欺をみるあたり、いい加減に市場が効率的でないことを前提にした投資理論を構築すべきだと私は思うのです。

しかし、私なんぞよりも数段スマートなファイナンス学者さまは、私ごときいち小市民のへっぽこブログなんぞ見ていないでしょうから、いつまで経ってもこのような状態は続くのかもしれません。


博士号という高い学歴を活かし切れているとはとても思えず、誠に残念な話ですが、

「投資というのは、IQ160の人間がIQ130の人間を打ち負かすゲームではない」

というバフェットの主張を、またしばらく(あるいは死ぬまで)、私は支持することになるのでしょう。

近況報告

2007年02月12日


最近、決算関連の事務が立て込んでおりましたが、それもようやく落ち着きそうです。

まずは、割安株netとシステムトレード実践会のコンテンツ作りを再開します。

また、コレに限らず、今期は投資家のためにさらによいコンテンツ提供を目指して頑張りたいと思いますので、よろしくお願いします。

世間体という呪縛

2007年02月05日

今日は投資の話とは無関係なので、流し読み推奨です。


今は起業家をしている元金融関係の知人(仮に、Aさんとしておきます)が前職の同期会に行ったときの話。

Aさんは私がいた業界とは違いますが、元金融関係(しかも、大手)なのでいくらか共通した話題もあります。

特に、今回は、大企業のサラリーマンが陥りがちな話で興味深かったので、勝手ながらネタにさせていただきました。


ちなみに、Aさんは、その金融機関を辞めていなければ今頃は5〜6年目ということなのですが、久しぶりに会ったかつてのAさんの同期は「2極化した」と言います。


つまり、

「この会社で骨をうずめる」

「そろそろ辞めたい」

という2極化です。


Aさんいわく、「この会社で骨をうずめる」というのは、「とにかく、この会社で出世する」という意味に限りなく近いと言っておりました。

Aさんも私も、そういう感覚は入社時から退職時まで全く理解できずに金融マン人生を終えたわけですが、本当に居心地が良く、かつ、その仕事が好きであるのであれば、それは幸せなのかもしれません。



さて。

問題は「そろそろ辞めたい」というほうです。

まあ、普通は何らかの形で不満を持っていてもおかしくないでしょうから、これも程度問題はあると思います。

愚痴は言いながらも、なんだかんだ言っても、総体的には居心地が良くて仕事も好きだというケースもありますので。


したがって、そういうケースは除くのですが、もし本気で悩んでいるということであれば、それは何か次の行動をとるべきなんじゃないかなと私は思うのです。

しかし、残念ながら、辞めたいと口では言いながらも、そのための行動に移しているケースというのは、なかなかないものです。Aさんはそれを嘆いていました。

それではなぜそうなってしまうのか?


※今よりも収入が減るリスクを許容できない?

※平日は仕事が忙しくて次の行動に移す暇がない?

※起業や転職をするためのノウハウやスキルがない?


もちろん、こういう要素も若干はあるかとは思いますが、Aさんの話を聞いている限り、最大のネックになっているのが「世間体」だということに私は気づきました。

つまり、大企業のブランドという、つまらないと感じる人にとってはそれでおしまいだが、そうでない人にとってはなかなか抗い難い呪縛です。

そのAさんの同期は経歴もそこそこで能力も高いながらも、その呪縛ゆえに思い切った行動に出られないのだと、Aさんも分析していました。

いや、なまじそこそこの経歴があるゆえに、この呪縛は大きいのかもしれません。

Aさんが「そんな世間体つまんないよ」といっても、当の本人はそこが最大のネックになっているわけですから、どうしても議論は平行線で終わります。


まあ、だからといって、無計画に起業をしたり、大した勉強もしないで株式投資を始めるというのは、おススメできないですが。

それにしても、なかなか根が深い問題でした。

出資詐欺とクソ上場企業の違い

2007年01月31日
昨日、こんなニュースがありました。


************************

健康食品販売のリッチランド:
高配当うたい400億円を集め、強制捜査

健康食品を販売するリッチランド(東京都北区)が「出資金が1年で2倍になる」などとうたって全国の会員約1万人から約400億円を集めたとして、警視庁生活経済課は28日午前、出資法違反(預かり金禁止)の疑いで、同社の本社や北海道から沖縄までの全国の関連会社など約30カ所を一斉に家宅捜索した。

調べによると、同社は「沈没船引き上げ事業に投資する」などと説明して勧誘して、出資させていた。出資金のかわりに健康食品や化粧品を販売し、その代金の名目で1口数十万円以上を集めていた。

配当は昨年夏頃までには滞っており、集めたお金も一部しか投資に回されていなかったと見られている。

************************


人間の本質は変わらないですね。詐欺が儲かるというのは、人間の本質を考えるとなるほどと頷けます。


でも、株式市場に携わる者として、この手の詐欺ニュースは決して他人事ではありません。

なぜならば、資本主義という場は合法的詐欺の側面が少なからず存在するからです。

今回のリッチランドの場合、出資法違反で詐欺として首謀者が有罪になる見込みですが、これとクソ上場企業はどの程度違うのだろうと、いち株式投資家としては思うわけです。

上場企業が増資するという手続きを踏んで資金調達をする場合、会社法に則った手続きをしているという点において、詐欺罪として逮捕されないだけに(まれに、逮捕されることもあるが)、余計にタチが悪いのではないでしょうか?


例えば、弊社のアナリストレポートで「割高」として取り上げているこの銘柄など、私は詐欺と変わらないと思うんですね。

http://quote.yahoo.co.jp/q?s=6830&d=1y

夢のようなビジネスプランを行き当たりばったりでブチ上げて、その度に増資して、でも事業はうまくいっていない。でも、個人投資家には異様に注目されている。

また、この企業に限らず、クソ上場企業というのはいくらか存在し、しかも、売買高から推測するに、そういう企業ほど個人投資家に人気があるということも分かります。


「事業投資という側面」から見れば、このような企業を扱うというのは、出資詐欺と変わらないレベルのものに多くの個人投資家が引っかかっているということになります。

ただ、そこは株式市場という場があることによって「美人投票という側面」が生まれ、そこに個人投資家が惹き付けられるということは、株式市場の一つの本質なので、それを完全否定することも出来ないという難しさがあります。

つまり、どんなクソ上場企業でも、「株式市場」という場が存在することによって投機が出来るゆえに、魅力的になり得るということです。この場合、投機と割り切っていればそれはそれで問題ないのかもしれません。

間違っても、そんなクソ上場企業を掴んで紙クズになったとしても、「詐欺にあった」と騒ぎ立てるのは恥ずかしいことだということです。


まあ、投資をする場合でも投機をする場合でも、株式市場という場には、出資詐欺と変わらないレベルの詐欺がいっぱいあるということだけは理解しておいたほうがいいと思います。

投資会社に近づくために

2007年01月26日
最近、全くカキコがないということで、久しぶりに。

(といっても、メルマガからの転載ですが。)


***********************************

こんばんは。IIT稲葉です。


今日は、何の日か?

「IITが投資会社にまた一歩近づいた日」だと言っておきます。

それは、どういうことか?

「新しいファンド運用が開始された」ということです。

http://www.analyst-report.jp/l/j0k4/607ppkw0lb19sni7ym


これで、

「個人投資家アナリストレポート」
「e-システムトレード」

の両方の情報提供コンテンツに対して、ファンドが生まれたことに
なります。

システムトレードファンド「イナマサ」は、形式的には、

ファンドマネージャー兼トレーダー 稲葉将虎
アドバイザー 斉藤正章

となっておりますが、実質的には、斉藤正章さんがファンド運用を
手掛けることになります。

これは、システムトレード部門の経営顧問ということで、全面的に
協力して頂けることになり、IITとしても高い信頼を置いている
からです。

ファンドの運用手法ですが、システムのリスク分散を図るために、
トレンドフォローと逆張りを併用することになります。

これは、各々のシステムが一時的にワークしない局面があっても、
システムのリスク分散を図ることで、長期的にみた統計的優位性を
享受したいと考えていることによるものです。


さて。
ファンドのお知らせは、このくらいにしておきます。


今日のメールで言いたかったのは、

「投資情報は現実の投資とリンクして、始めて役に立つ。」

という、至極当たり前のことです。


誤解のなきよう付け加えておきますと、投資研究・投資教育・投資
情報の類に、社会的意義がないということではありません。

むしろ、大切なことだと思います。

ただ、それが現実の投資と全く結びつかない世界でなされていると
いうことであれば、それはどうかと思うということです。


それにも関わらず、研究・教育・情報は提供するが、現実の投資は
避けるということが圧倒的多数なのです。

これは、個人投資家相手のビジネスでも機関投資家相手のビジネス
でも事情はあまり変わらないところです。


想像してみてください。

ビジネスとして株式投資の情報を提供し、顧客から情報料を貰って
おきながら、当の情報提供者は預貯金だけで運用している状態を。

そんな情報提供者から良い情報が得られると思いますか?
常識的に考えれば、思わないはずです。

ただ、投資の世界というのは、普通の人にとってそれを見抜くこと
が難しいゆえに、騙されているというのが現実です。

まあ、これとて、熟練の投資家は、すぐに見破ることが出来るはず
ですから、そうした力のある投資家からの口コミも後押しして淘汰
されるべきなのかもしれません。


もちろん、2つのファンドの出資金総額が合わせて高々2500万円
ですから、IITが投資会社と名乗るには速すぎるでしょう。

ただ、そこは、今年のIITを見てもらいたいところです。

ファンドでどのくらい儲けられるかという確信や約束は出来ませんが、
一つだけ今すぐに約束できることがあります。

それは、

「ファンドの出資金総額は、今よりも必ず増やす。」

ということです。

これは、IITが本来行いたかった、

「ファンド運用が主、投資情報はファンド運用のノウハウをフィード
 バックするためのもの」

というスタンスに、今まで以上に近づくことを意味します。


本日も最後までメールを読んでいただき、ありがとうございました。


稲葉



【追伸】

当初、ファンド運用額1500万円を予定しておりましたが、余資
があるため、2000万円に増額しました。

逆張りシステムは、システムトレード実践マニュアルで公表している
ものをシグナルが大量発生するときに限り、仕掛けます。

トレンドフォローは、斉藤正章さんが開発したシステムに基づいて、
運用します。

トレンドフォローに関する特別レポートは、マニュアル購入者に明日
中にお届けいたします。

http://www.analyst-report.jp/l/j0k4/607pqkw0lb19sni7ym

***********************************


要は、投資情報会社だけで終わろうなんていうチンケなことは考えていないということです。

それでは、よい週末を。

割安株net−−進捗状況

2007年01月11日

明けましておめでとうございます。本年もよろしくお願いします。


現在、手掛けている投資情報サイト「割安株net」が徐々にコンテンツが充実してきています。


(1)割安株投資入門
投資プラン
株式市場の特性と割安株投資

(2)割安株投資実践
クオンツファンド理論

(3)コラム
DAIBOUCHOUインタビュー

(4)クオンツファンド
準備中

(5)ツール
CD-ROM四季報スクリーニングノウハウ

(6)その他(メール登録すると視聴可能)
保田/inatora対談
保田/okenzumo対談


まだまだ発展中ではありますが、現在の段階でも、これだけ見ることが出来ますので、ぜひ定期的に見に来てください。


割安株net

今年も終わりました。

2006年12月29日


マーケットについていえば、今年は終わりました。

日本の株式市場は、最後まで大型株は比較的堅調で新興市場がダメだったという展開でした。

私のことを振り返ってみると、

株ファンド(IIT株除く)・・・▲26%

ということで、個人的な投資は、さえなかったです。

後から振り返ってみて、反省すべき点や損失をもう少し減らすことが出来たかなと思う点はありましたが、これは来年以降に活かしたいと思います。

そんな中、2つの成長株だけが良いパフォーマンスを収めることが出来ました。

IIT株・・・+●●●%
子供・・・・・+???%

アセットアロケーションと言えるものではありませんですが、リスク分散以上の役割を果たしてくれたと思っています。

私にとっては、ビジネス元年でもありましたし、父親元年でもありました。

今年は、マーケット的にも個人的にも、近年ない激動の1年でしたが、来年はより発展的な1年を過ごしたいと思います。


P.S.

最近、ブログの更新が少なくなっているのは、情報サイトを作成しているからです。今も、ちょっとずつ作成中です。


割安株net

システムトレード実践会


目玉コンテンツ「DAIBOUCHOUインタビュー(割安株net)」「斉藤正章インタビュー(システムトレード実践会)」が既に用意されています。


まだまだ、発展中。よろしくお願いします。

ご自身のサイトをお持ちの方がいらっしゃいましたら、リンクを張っていただければ幸いです。

日経平均先物の某システムの検証(続き)

2006年12月28日


今回は、ニュースレターからの転載です。

******************************

こんばんは。IIT稲葉です。

個人的興味から、最近割と有名になった225先物の某システム
の検証作業を、独自に行ってみました。


そのシステムとは、

※前日にNYダウが一定幅上がれば,当日の寄付で225先物を売り
※前日にNYダウが一定幅下がれば,当日の寄付で225先物を買い
※寄付で建てたポジションは、大引けで手仕舞い

というシンプルなものです。


このシステムの原理ですが、

1.NYダウが上昇(下落)したとき、日本株も上昇(下落)するの
 ではないかと考えている日本人が多い

2.そのため、NYダウが上昇(下落)したら、寄付で買い(売り)
 に走る投資家が多いため、寄付の株価は過剰反応しがちである

3.そのため、日経平均先物の寄付が、天井(底)である傾向がある

という、人間心理(日本人投資家の心理?)を上手くついたシステム
であるという話です。


「うまく考えるなあ。」

と思いきや、システムトレーダーの斉藤正章さんは、このシステムを
昔から知っていたとのことです。


先月、システムトレーダーの斉藤正章さんとシストレ談義をしていた
ときのことです。

日経平均先物のシステムトレードの話をしていたとき、このシステム
も話題にのぼったのですが、斉藤さんいわく、

「実はこのシステムは、日経平均先物のトレーダーには割と知られて
 いるシステムである。」

ということです。


そうはいっても、自分自身で検証してみないとやはり納得がいかない
ので、私自身でもNYダウと日経平均先物のデータを取得して、検証
作業を行ってみました。


検証期間やパラメータは、以下のとおり。

※検証期間:1990年の1月から2006年の12月11日。
※変動率 :ダウが0.2%以上変動したときに逆張り
※損切り :150円逆に行ったときは損切り

すると、こんな結果になっていました。

http://www.esystemtrade.com/deli/dow225system.pdf


パラメータを変えると、結果がいくらか変わりますが、

※勝率は、50%前後
※プロフィット・ファクターは、1.2前後

というあたりは、頑健のようです。


このシステムをどう評価するかは、人次第ですが、私の個人的な
感想を述べますと、

「理想的なシステムとまではいかないが、日本人投資家の心理の
 盲点を突いたシステムなので、条件を修正することによって、
 良いシステムにすることが出来る余地はある。」

といったところでしょうか?

少しドローダウンが大きいのは気になりますが・・・



さて。

なぜ、こんなことをやっているのかというと、実は、会社の自己
資金でファンドを本格的に行いたいと考えているからです。

そのために、こうした検証作業を行っており、225先物の検証
と225先物ファンドの検討も、その一環なのです。


投資情報と自己資金での投資−−−


我々は現在、投資情報の提供がメインビジネスとなっていますが、

「自己資金での運用を行いたいと思うようなノウハウを提供する
 ことが出来る会社こそが、最高の投資情報提供会社である」

と、私も保田も考えおり、そうしたところをどんどん見せて行く
ことで、より良い投資情報を提供できると考えているからです。


今回の検証レポートだけでなく、今後もinetoraさんにとって
有用な情報をニュースレターでプレゼントしてきたいと思います。


本日も、最後までニュースレターを読んでいただきまして、
ありがとうございました。

(稲葉)


【追伸】
こちらのファンドは、年明けには始められる目処が立ちました。

http://www.esystemtrade.com/stock/index.html

******************************

日経平均先物の某システムの検証作業

2006年12月13日


個人的興味から、最近有名になった日経平均先物に関する某システムの検証作業を独自に行ってみました。

以前、斉藤正章さんとシストレ談義をしていたとき、そのシステムは日経平均先物のトレーダーには割と知られているシステムであるということでしたが、普通の大多数の個人投資家は知らないということで。


検証期間は、1990年の1月から2006年の12月までの17年間。

IITニュースレターで近々にレポートしますので、興味がありましたらぜひ登録してください。


投資情報サイトの作成

2006年12月12日


まだまだ非公式な段階ですが、現在、投資情報サイトの作成を手掛けております。目指すのは、多くの人にとって投資活動の参考になると思われる無料学習コンテンツです。

内容は、IITが事業として掲げている割安成長株投資とシステムトレードの2つについてです。


もちろん、情報発信そのものは、以前から「inatoraの投資日記」(昔の個人のブログ)や「割安成長株投資研究会」(エンジュクのブログ)などで行ってはいましたので、それと比べて根本的な考え方が変わっているかというと、そうことではありません。


ただ、これまでは私自身のウエブ作成能力のなさなどから、伝えたい情報を上手く表現できなかったところが多々あったと感じていたのです。

IITを経営するようになってからウエブ作成も少しは出来るようになり、これまで上手く表現できなかったところを、表やグラフやファイル(エクセル・PDF)などもフル活用して、新たに得ている知識体系も含めて、より多くの有用な情報を提供したいと考えている次第です。

目指すは、日本一の個人投資家情報サイトです。



【追伸】

それまでは、こちらのコンテンツでお楽しみください。「健全なFX投資」について語られています。

FXキャリーヘッジトレード


私のFX観

2006年12月01日

今日は株ではなくて、FXの話をしてみたいと思います。

題して、「私のFX観」です。


といっても、為替の見通しといった相場観を語るわけではないのですが・・・



私のブログは、昔のブログも含めて、株の話が殆どだったのですが、もともと金融機関でクオンツアナリスト(定量分析をする人)という仕事をやっていて、そこで債券や外国為替の運用シミュレーションもやっておりました。

過去データに基づいた分析ということで、今流行のシステムトレードを以前から仕事としてやっていたことになります。


さて。いまFXがブームということもあって、FX関連のブログやサイトも結構あるようです。

スワップ狙いから短期トレードまでさまざまですが、私から見て


「これは危険だなあ」?????`?i???_???????j


と思う手法が2つあります。それは、

◆(ロスカットのルールを決めていない)裁量トレード
◆(為替変動リスクをヘッジ策を施していない)高レバレッジのスワップ狙い


の2つです。


裁量トレードが難しいという話は、以前から別のブログなどでも伝えてきたことですし、ましてや、為替の世界というのはその中でも最も厳しい世界だと思うからです。プロのディーラーでも勝ち続けるのが難しいといわれているのが、為替の世界です。


あと、高レバレッジのスワップ狙い。これは、個人投資家がかなりやっている手法かと思いますが、為替変動リスク(対円だと、円高になるリスク)を過小評価している感があります。

私独自でバックテストをしてみたところ、長期的に見て、高金利の通貨をロングする戦略はトータルリターン(スワップ金利+為替差損益)が高くなるという結果を得てはおりますが、一時的にドローダウンを食らう時期が必ずあります。

そこで、為替変動リスクのヘッジ策を全く講じずに高いレバレッジのままスワップ狙いをしていると、それはどこかで破産することになるのです。


スワップ狙いというのは、高金利の通貨をロングして低金利の通貨をショートするという、いわゆる「キャリートレード」をやっているに他なりませんが、破産しないためには、この高金利の通貨が弱くなる可能性に対する備えが必要だということになります。

このあたりは、システムで外国為替を運用しているヘッジファンドなどはよく研究しております。

細かいロジックはいろいろあるでしょうけど、基本的には、通貨の相関関係、つまり、値動きの連動性が高い2つ以上の通貨を組み合わせて、為替変動リスクを緩和しながらスワップ金利を受け取るというものです。


相関関係に注目するという話は、運用機関の世界では割と普通に話されていることなのですが、個人投資家の世界では、これまであまりそういった話がなかったのが現状でした。

ところが、最近、小澤政太郎さんという方が「為替サヤ取り入門」という本が書いて、上記のヘッジファンドの投資手法に近いものが書かれているのです。


その小澤さんですが、為替変動リスクをヘッジしながらスワップ金利を受け取るための「健全なFX投資」について語っています。


FXキャリーヘッジトレード無料動画セミナー


特に、

「相関関係を使って、為替変動リスクをどうやってヘッジするか?」

という点は、多くのFX投資家にとって得られるものが多いかと思います。

売買ルール以外に大切なこと

2006年11月29日


今回も、メルマガからの転載です。


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こんばんは。IIT稲葉です。


前回、前々回のメールで、斉藤正章さんとのシストレ談義について
書いてきました。

そのシストレ談義の際に出てきた個別株式のシステムトレードで、
実際に使えそうなアイデアについては、既に取りあげました。

つまり、


(1)空売りのシステムで、十数年間ワークし続けたテクニカル指標を
 見つけることは難しい

(2)逆張りの場合、大量にシグナルが発生したときには、非常に効果
 が高い


という2つのアイデアです。


斉藤さんからこの話を聞いて、後日、私自身も、手元にある検証用
ソフトとエクセルを使って、この2つを確認してみました。

その結果、確かにその傾向はありました。


人から聞いたアイデアを、自分でも検証できるというのがシステム
トレードの良いところです。

これは、裁量トレードでは、なかなかできないことです。
場合によっては、検証不可能なトレード手法もあります。


もしかしたら、あなたは、

「斉藤さんが既に検証済みのアイデアなのに、何でそれを自分でも
 わざわざ検証してるの?」

と思われたかもしれません。


しかし、私は検証作業をしています。

これは、斉藤さんを信じていないとか、私が疑い深い性格である、
という意味ではありません。

「どんなシステムでも、自分に合っているかどうかを探ることが、
 大切である」

と考えているからです。


システムトレードでよく言われている、

「売買ルールさえ与えられたら、あとは誰がやっても同じ結果に
 なる!」

というのは、正しい部分も間違っている部分もあります。


システムトレードにおいて、「誰がやっても同じ結果になる!」と
いうのは、簡単なことのようで難しいことです。

なぜならば、人によって、資金量・性格・リスク許容度が異なる
からです。


その中でも、一番分かりやすいのが「資金量」です。

資金量に制約があると、トレードできる銘柄とトレード出来ない
銘柄が出てきます。

また、許容できる損失額も当然異なります。


そんなわけで、

「売買ルールに合致した銘柄を、『全て』買い付けることが出来た
 ときの、バックテスト結果は良好だった。」

という話は、今一つ信用ができません。


現実的には、資金量に制約があるからです。あなたにとって本当に
大切なのは、

「自分の資金量を考慮したバックテスト結果が良好だった。」

ということです。

本来であれば、それが確認できない限り、そのルールに従ったトレ
ードは、行うべきではありません。

売買ルールよりも資金管理が大切なのは、こうした理由があります。


また、「性格」や「リスク許容度」の問題も無視できません。

どんなにバックテスト結果が有効であったとしても、あなたが心理
的に耐えられない売買ルールであれば、それは、使い物にならない
売買ルールだからです。

売買ルールや資金管理よりもメンタルコントロールが大切なのは、
こうした理由があります。


優れたシステムトレード関連の本で、資金管理とメンタルコント
ロールについての記述が抜けているものを、私は知りません。

優れたシステムトレーダーは、その2つの要素が成功するために
必要不可欠なものであるということを知っているからです。


多くのトレーダーにとって必要なのは、売買ルール・資金管理・
メンタルコントロールが一体となっているノウハウです。

どれか1つでも欠けていれば、ワークしないと思います。

そして、売買ルールについては、自分で検証できる環境が与えら
れていることです。

自分で検証して初めて、自分に合ったルールであるかどうかが分
かるからです。


それがあって、はじめて良いシステムトレードの実践書になるの
ではないかと、私は考えています。

http://www.esystemtrade.com/stock/index.html

システムトレードの良い面も厳しい面も踏まえて、斉藤さんの監修も
受けて作られた、他では見られない、個別株式のシステムトレードの
実践書です。

今回のメールでは、システムトレードの厳しい面ばかり指摘しました
が、それでも、裁量トレードよりは実践しやすいと私は思います。

過去のデータに裏付けられた有効性を基にトレードが出来るという
のは非常に心強いです。

だからこそ、あなたも、私みたく、特段のトレードセンスがないと
自覚しているのであれば、システムトレードを導入すべきなのだと
私は思います。



(稲葉)

****************************


【追伸】
私の知り合いの小澤政太郎さんという方が、「健全なFX投資」について語っています。特に、為替変動リスクのヘッジをどうするかという話が、非常に参考になります。

http://www.esystemtrade.com/ozawa_c/ozawa_free.html

逆張りシグナル大量発生時の対応

2006年11月25日

前回のメルマガの続きをここにも掲載しておきます。


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こんばんは。IIT稲葉です。


前回のメール「斉藤正章さんとのシストレ談義」の続きです。


斉藤さんからいただいた個別株式のシステムトレードに関する貴重
なアイデアとして、特に有用だと感じたのが、


(1)空売りのシステムで、十数年間ワークし続けたテクニカル指標を
 見つけることは難しいのではないか?

(2)逆張りの場合、大量にシグナルが発生したときには、非常に効果
 が高い


という2つの話でした。


特に、(2)については、システムトレード実践マニュアルで提供して
いる逆張りの売買ルールと関係がある話だったので、私も非常に興味
がありました。


そこで、

「逆張りのシグナルが大量に発生しているときには、通常時よりも、
 良い結果が得られているのか?」

ということを、私のほうでも、実際に検証をしてみました。



その結果・・・



確かにそういう傾向がありました。


以下が、その結果レポートです。

結果レポート


※マニュアルで提供している2つの売買ルールのうちの片方だけ
 を検証しています。

※今回は、同じ日に10銘柄以上シグナルが発生した日を、大量
 発生日としています。


このエクセルファイルの結果から、以下のような傾向があるとだけ
はいえます。


(1)システムトレードで重要な指標である、
 【勝率】【ペイオフレシオ】【プロフィットファクター】は、
 全トレードに比べて、大量発生時のほうが良かった。

(2)大量発生時にトレードを絞ると、トータルの利益は減るが、
 リスクを抑えた堅いトレードが出来る可能性が高い。


シグナルが大量に発生しているときに逆張りでトレードを仕掛ける
というのは、心理的にもかなりきつく、勇気がいる行為です。

だからこそ、大量発生時の逆張りは良い結果になるのかなと、直感
的にも納得のいく検証結果でした。


今回は、斉藤さんからいただいたアイデアをもとに、私がエクセル
で作業を行ったのですが、

システムトレードでは、いろいろなアイデアを自分で検証していく
ということが大切なのだと思います。


(稲葉)

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斉藤正章さんとシストレ談義

2006年11月23日

今回は、メルマガからの転載です。

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こんばんは。IIT稲葉です。

先日、システムトレーダーの斉藤正章さんと食事をしました。


メンバーは、斉藤さんと保田と私。

こんな3人ですから、話すことといえば、システムトレードのこと
以外に有り得ません。

食事はほどほどに、あとは、コーヒーだけで3時間以上ねばって、
「シストレ談義」が続いたのです。


2006年の厳しい相場の中、カリスマトレーダーと呼ばれいる
人でさえも大きくやられている状況を見て、

●こんな相場で裁量トレードだと、思惑と逆に行ったときに、どう
 しても感情的な売買をしてしまうから難しいよなあ

とか、

●売買ルールだけを直接知りたがる人がいるけど、資金量も性格も
 リスク許容度も人それぞれだから、自分でもある程度は検証作業
 を行わないとシステムトレードはやるべきじゃないよ

とか、

●統計の話が分からないで、少ない資金で銘柄を分散させずにトレ
 ードをしている人がいるけど、それってシステムトレードの本質
 を分かってないよね

という話になりました。


まあ、こんなことは、システムトレーダーが数人集まれば、当たり
前のよう行われている話の一つに過ぎません

でも、そこに、トレードで勝つための真理があるのかなということ
を改めて感じた次第です。


無料レポートでも、このあたりを多少は触れておりますので、まだ
お読みでないならば、今すぐこちらをクリックしてください。

無料レポート


無料レポートといっても、

「裁量トレードはなぜ難しいのか?」
「システムトレードを導入するとどんなメリットがあるか?」
「自分で検証作業をしないといけないのはなぜか?」
「バックテストで気をつけないといけないことはなぜか?」

という、本質的なことが学べるように書いてあります。

もし、あなたが、熟練のシステムトレーダーであれば、この無料
レポートは、当たり前すぎる話にしか聞こえないかも知れません。

でも、そうでないならば、絶対に一度は無料レポートに目を通して
ほしいと思います。



さて。

斉藤さんといえば、個別株式の逆張りシステムで有名です。斉藤
さんの本やDVDでも、逆張りのシステムが紹介されています。


ただ、斉藤さん自身も専業トレーダーとして安定した収益を図る
ために、今まで以上に検証作業を熱心にやられており、今では、

●個別株式のトレンドフォロー型システム

●日経225先物のトレードシステム

などにおいても、良いシステムがないかを模索しているという話
をしておりました。

やはり、本物のトレーダーは研究熱心です。


そんな折、斉藤さんからシステムトレードの検証作業に関する貴重
なご意見を頂戴しました。


個別株式のシステムに関するアイデアなのですが、特に、

(1)空売りのシステムで、十数年間ワークし続けたテクニカル指標を
 見つけることは難しいのではないか?

(2)逆張りの場合、大量にシグナルが発生したときには、非常に効果
 が高い

という2つの話が特に有用だと感じました。


特に、(2)に関しては、システムトレード実践マニュアルで逆張り
システムを提供しているだけに、私としても興味があるところです。

私のほうでも、実際に検証をしてみたところ、確かにそういう傾向
がありました。


その報告レポートについては、ここにアップしたいと思いますので、
ご期待ください。


(稲葉)


【追伸】

斉藤正章さんとシステムトレードの対談をすることになりました。
ご期待ください。