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続く迷走…大きな岐路に立つチーム

 22日のアジア・チャンピオンズリーグのG大阪戦に敗れ、準決勝での敗退が決まってから、浦和は迷走状態に入っている。試合後、クラブの最高幹部らが埼玉スタジアムで深夜2時過ぎまで緊急会談。浮上したエンゲルス監督の進退問題について、出した結論は「今季の残りの試合、現体制を全力でサポートする」だった。

 具体策はなく、あやふやな結論に達したが、これには“伏線”がある。浦和は今季、開幕2戦目でオジェック監督を更迭。エンゲルス・ヘッドコーチを昇格させた。カンフル剤は見事に効き、一時は首位に立ったが、途中解任は“禁じ手”と言えるだけに、シーズン中に2度も執行されることはあり得ないことだ。

 FW永井は24日、今季中の解任はなし-とのチーム方針に反旗を翻した。一理あるとの意見もあったが、ある幹部が「(シーズン中の2度の監督解任なんて)そんなことできるわけない」と話すなど、実現の可能性は極めて低い。結果、「今季は現体制をサポートする」というあいまいな結論を招いたのではないか。

 緊急会談では短期的な打開策だけでなく、中、長期的なクラブの方針なども話し合ったという。22日に選手が見せた気迫とハードワークを間近で見れば、すぐに劇的な変化が望めないのは仕方がない。本気の浦和が力負けしたのだから、サッカーのスタイルそのものを変えない限り、問題は解決されないだろう。

 だからこそ、緊急会議で話し合われた中、長期的なクラブの方針は、今後の浦和を左右する。本当の“常勝軍団”となるのか、それとも“かつての王者”となるのか。浦和は今、大きな岐路に立たされている。(浦和担当・松落大樹)

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