西日本新聞

娘殺した無期囚と文通 父親「許せぬが人として接す」

2008年11月29日 09:09 カテゴリー:社会
男性受刑者が11月上旬、関係者に寄せた手紙。文面には近況のほか、被害者への謝罪の言葉が並んでいる

 名古屋市緑区で1988年、仲間とデート中の男女2人を襲い殺害するなどして無期懲役が確定した男性受刑者(40)=事件当時(19)=と女性被害者の父親(73)=愛知県=が3年以上にわたり、文通を続けていることが29日、関係者の話で分かった。謝罪を繰り返す受刑者に対し、父は「決して許さないが1人の人間として接している」と話している。

 殺人事件の被害者と加害者の文通は極めて異例で、交流を通してそれぞれダメージ回復と更生を目指す「修復的司法」の試みといえそうだ。

 受刑者は89年の名古屋地裁判決で、事件当時少年としては永山則夫元死刑囚=97年執行=以来の死刑を言い渡されたが、96年の名古屋高裁判決は「矯正可能性がある」として無期懲役に減刑し、確定した。

 関係者によると、受刑者が被害者2人の遺族に謝罪の手紙を書き始めたのは、地裁判決の後。岡山刑務所に収監された97年以降は、作業賞与金(刑務作業に支払う恩恵的な給与で時給10-数十円程度)も添えて謝罪文を送り続けた。

 女性被害者の父親が初めて返事を出したのは05年3月で、作業賞与金送付への礼状だった。受刑者は当時の心境について「とても驚き、ありがたく思いました。命ある限り、おわびし続けたいと思います」と関係者への手紙に書いている。

【PR】
第45回衆議院議員選挙特集
次期衆院選
【PR】
天気・交通情報
九州・山口の天気 福岡の天気 佐賀の天気 大分の天気 長崎の天気 熊本の天気 宮崎の天気 鹿児島の天気 九州・山口の天気 交通情報
九州のりものinfo.com
特集記事
消費者ニュース
値上げ↑ 値下げ↓
食卓の向こう側
博多よかとこ
博多祇園山笠
BOOK
西日本新聞の本
注目コンテンツ
47CLUB探検隊

カルシウム吸収米「松」新潟コシヒカリ (福岡県・ヘルシーライス 吉岡米穀)

正直にお話しますと、 ワタシも最初は半信半疑でした。 お米とカルシウムが、どう関係あるの・・・? 「カルシウムが大事なの...

>> 記事を読む

>> 47CLUB探検隊へ