ここから本文エリア 戸田の母親がNPO設立2008年11月15日
◇子どもの「なぜ?」育む すべてが輝いて見えた子供のころ。そんな心を失うことなく持ち続けてほしい。そして親も一緒に感動したい。小学生の子を持つ戸田市のお母さんたち11人が今月、子供たちの想像力を育むことを主な目的にしたNPO法人を立ち上げた。その名も「センス・オブ・ワンダー(神秘さや不思議さに目を見張る感性)」だ。 ◇科学者ら招き、親子で学ぶ 「子供の『なぜ?』の気持ちが乏しくなっている」。代表理事になった中牟田宴子さん(38)は、3年生と5年生の男児の母親だ。大きな自然や小さな命の驚異に目を向ける機会をつくり、その不思議を共有したいと、お母さん仲間に呼びかけた。 10月、宇宙航空研究開発機構から講師を招いて子供向けのサイエンスカフェを企画した。宇宙から見た地球をテーマに、飲み物を飲みながらの「授業」だ。ボールを使って地球と月の関係を学び、地球観測衛星から撮ったふるさとの姿を見て、親子で10年後の戸田市を考えるという2時間だった。 子供たちは「宇宙や地球のことをもっと知りたくなった」。親たちも「子供の興味や知識欲が増した」「知る、考える、調べるに発展しそう」と喜んでくれた。 「気軽に科学に触れるコミュニケーションの場」サイエンスカフェ――、そんな雰囲気のなかで親子で学んでほしい。定期的に「カフェ」を開くためにも、NPO法人設立の必要性を確信した。同時に、「かけがえのない大切なものを、感動を持って子供たちに伝えたい」という活動の核も見えてきたという。 12月には、海洋研究開発機構の科学者を招き「海の底にある生命」の話を聞く予定だ。今後は、子供向けのイベント企画やプロデュースに挑戦したいとも考えている。 「小さな心に焼き付けられていく素晴らしい光景を大切に、天性や個性を探す『センス・オブ・ワンダー』を養う一助になりたい」と、中牟田さんは話している。
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