看護師確保の指針、来年1月中旬めどに
「看護の質の向上と確保に関する懇談会」(座長=田中滋・慶大大学院経営管理研究科教授)の初会合が11月27日に開かれ、看護職員の確保や新人看護職員の質の向上のための方策などを話し合った。冒頭、あいさつした舛添要一厚生労働相は、「積極的に検討していただいた上で、来年1月中旬をめどにまとめて、直ちに政策に移したい」と述べ、関係者からのヒアリングや意見交換を経て、短期間で看護職員確保などの指針を決める意向を示した。
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同懇談会は、舛添厚労相が19日の衆院厚生労働委員会で、急きょ設置することを明らかにしていた。主な検討課題は、▽看護職員の確保▽新人看護職員の質の向上▽チーム医療の推進▽看護基礎教育の体制や期間などの見直しといった看護教育の在り方―の4点。厚労省によると、看護職員確保などの方針を決めるもので、予算措置は伴わない。
27日の初会合では、病院関係者や大学教授ら14人の構成員が、看護師に求められる今後の役割や、教育の在り方などについて意見を述べた。
中山洋子構成員(福島県立医科大看護学部長)は、「看護職が普通の仕事になってきた。職業教育か、一般教養としての看護かというジレンマが、特に大学の先生たちの間にあると思う。どのくらいをプロフェッショナルとして、どのくらいを普通の看護師として育てるのか。その区分けが必要だと思う」と述べた。
一方、吉田松雄構成員(吉田学園理事長)は、「今、3年制があまりにも多い。3年制の養成校を4年制にするのは本当に大変。少子化の時代に、大学も養成校も4年制となれば、質の確保より看護師の確保の方が大変になるのではないか」と懸念を示した。
また、太田秀樹構成員(おやま城北クリニック院長)は、「在宅医療の主役はナース。しっかりした生活さえナースが維持してくれれば、(患者は)急変しない。生活も含めた視点で管理できるのは、ナース以外にエキスパートはいない」と、在宅医療における看護師の重要性を強調した。
次回の会合では、看護職員の確保と新人職員の質の向上について、関係者などからヒアリングを行う予定。
更新:2008/11/28 18:30 キャリアブレイン
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