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医師の初期臨床研修、精神科の継続を―七者懇

 日本精神科病院協会や全国自治体病院協議会など7団体でつくる精神科七者懇談会はこのほど、舛添要一厚生労働相に対し、「医師臨床研修制度に関する要望書」を提出した。現在議論が交わされている初期臨床研修制度の在り方について、要望書では「現行の精神科の1か月以上の研修必修化は十分に効果を上げており、その継続は不可欠」としている。

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用語解説「臨床研修制度(新医師臨床研修制度)」

 七者懇は要望書で、2006年度に研修を開始した後期研修医801人に対して行ったアンケート結果を提示。「精神科研修は全人的医療の修得に役立ちましたか」との問いには、8割以上が精神科研修の効果を認める回答をしているとし、臨床研修における精神科研修の重要性を強調した=グラフ参照=。さらに、総合診療能力が社会で強く求められているとした上で、精神科研修を含む現行の医師臨床研修制度を評価し、「臓器のみを見詰める医療から、患者を身体的・精神的・社会的存在として診療する全人的医療を実践するように変わってきたことの意義は大きい」とした。

 また、現在の医師不足について、「基本的には医師養成数の増加以外に解決策はない」としながらも、「まず、医師偏在化に対する工夫を行うことが第一と考える」と主張。「医師不足といわゆる『医療崩壊』は臨床研修制度開始前から徐々に始まっていた」との見解を示し、「現時点では、まず臨床研修制度の十分な評価、検討がなされなければならない」とした。
 さらに、臨床研修期間について、「2年間は決して長くない」と指摘。医学部教育、臨床研修、専門医の養成が「シームレス」に行われることが重要だとした上で、「1年に短縮し、卒前教育に前倒しして行うとの議論があるが、現状の医学部教育にかんがみると、よほどの改革がなされない限り困難だ」とした。


更新:2008/11/28 22:25   キャリアブレイン

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