【第19回】 2008年11月28日
もの覚えが悪くなる? うつる? キレる?
男が知りたい「生理の怪奇現象」
女性ばかりの部署にいる中田堅司課長が毎月、ひそかに恐れているもの。それは「ブルーデー」だ。
ブルーデーといえば、英語で「生理期間」のことだが、当然ながら中田課長自身が生理になるわけではない。じつはその時期を迎えると、部下がみんな生理、あるいは生理前に突入するらしく、チームが混乱状態に陥ってしまうのである。
お腹を押さえて机に突っ伏し、うめき続けるA子さん。とろーんと眠そうな目で重要書類をチェックしているB子さん。後輩の些細なミスにキレまくるC子さんに、叱られて泣きながらトイレに駆け込むD子さん――。中田氏にとっては、さながら地獄絵図である。
就業規則によると、申請すれば有給で生理休暇がとれることになっているのだが、彼女たちは誰一人取ろうとしない。なぜ申請しないのかおそるおそる聞いたところ、「お局さまが取らないので若手も申請できないのだ」という。もっとも全員に休まれても困るので、中田課長としてはみんなの分まで頑張りつつ、どうにかその時期をやりすごすしかない。
生理の怪奇現象を科学する!
個人差はあるものの、「生理」が仕事に及ぼす影響は、けっして小さくないようだ。周りに当たり散らしたあげく、人間関係にひびが入ってしまったり、痛みで仕事どころではなくなったり。これは、女性はもちろん、一緒に働く男性にとっても深刻な問題である。なにしろ就業人口に占める女性の割合は今や4割。その4割が代わる代わる生理を迎え、心身の負担と闘っているのだから――。
とはいえ、生理によってどんな変化が起こるのか、きちんと把握している男性は意外と少ないのではないか。とくに脳との関係は、女性たち自身にもよく知られていないようだ。あらかじめ理解していれば、指示やコミュニケーションを誤ることもない。そこで今回は、知られざる「生理の怪奇現象」について一挙ご紹介しよう。
■怪奇現象その(1): 生理中は頭が悪くなる?
Q.普段はしっかりしている女性部下が、ときどきとんでもないド忘れをします。彼女の顔色の悪さや、なんとなくつらそうな様子から、ひょっとして「あの日」ではないかと……。生理と記憶力にはなにか関係があるのでしょうか?
A.女性の記憶力や学習力は、生理中に低下し、排卵前後には高まるとされている。これは、女性ホルモンのひとつ「エストロゲン」のなせる業だ。
そもそも、記憶をつかさどっているのは脳の辺縁系にある「海馬」という器官。ここには、見たり聞いたりした情報が一時的に「短期記憶」としてストックされている。短期記憶はその後、大脳連合野のいろいろな部位に保管されて「長期記憶」となり、必要に応じて海馬に呼び出される。
一連の働きに欠かせないのが、エストロゲンである。海馬の活性化には「長期増強」と呼ばれるシナプスの働きが必要になるが、エストロゲンは海馬の長期増強を高めて、神経細胞を興奮させるからだ。
| 第19回 | もの覚えが悪くなる? うつる? キレる? 男が知りたい「生理の怪奇現象」 (2008年11月28日) |
|---|---|
| 第18回 | 服装チェック、イジメ、左遷―― 上司も恐れる「お局さま」の実態 (2008年11月21日) |
| 第17回 | 部下の扱いにご注意!「ほめないと不機嫌になる女」「負けるとヘコみっぱなしの男」 (2008年11月14日) |
| 第16回 | 職場のストレスが家庭でも大増殖! 「グチが止まらない女」「弱音を吐けない男」 (2008年11月07日) |
| 第15回 | 職場から上下関係が消える!? 「上司にかみつくモンスター女」「上司に取り入るイエスマン男」 (2008年10月31日) |
| 第14回 | 「中間脳」部下にご注意! 「無気力系男」と「ギラギラ系女」 (2008年10月24日) |
【異色対談 小飼弾vs勝間和代「一言啓上」】
知的生産術の女王・勝間和代、カリスマαブロガー・小飼弾が、ネット広告から、グーグルの本質、天才論に至るまで持論を徹底的に語り合った。豪華対談を6回にわたって連載する。
PR
- 山崎元のマルチスコープ
- 金融マンにカモにされる大学 駒澤大と立正大は氷山の一角
- Close Up
- イオンの撤退に揺れる地方都市 本格化する郊外SCの淘汰!
- News&Analysis
- 不景気で雇用調整が広がる中、 外国人社員だけ急増の“なぜ”
- 『週刊ダイヤモンド』特別レポート
- トヨタ北米崩落の深刻 日本経済を襲う悪夢のシナリオ
- China Report 中国は今
- 住宅ローンの焦げ付き急増!? でも「借金は踏み倒す」が中国流
西川敦子
(フリーライター)
1967年生まれ。上智大学外国語学部卒業。編集プロダクション勤務を経て、独立。週刊ダイヤモンド、人事関連雑誌、女性誌などで、メンタルヘルスや介護、医療、格差問題、独立・起業などをテーマに取材、執筆を続ける。西川氏の前作「『うつ』のち、晴れ」は、ダイヤモンド・オンラインで人気No.1連載に。
出産後も辞めないアラフォー女、3年で辞める腰掛け男 etc・・・、時代が変われば、働くルールも様変わり。働く男女にまつわる悲喜こもごものケースを多数紹介。男女が共存共栄していくための新たな職場のルールを提案します。