2008年04月07日
◎ 春
7×5さんからのお便り。
私、この春から浪人生になることが決定したのです。
リレキショを読んでから、その登場人物のみなさんに熱烈に憧れていた私です。目下、目標は第一志望合格の他に、ウルシバラのような受験生となりたいというものが加わっています。ウルシバラのおかげで、なんだか浪人生活が愉しみにすら思えています。勉強と深夜は素晴らしいのです。
(中略)
えっと、実は、わたくしも先日、飛ぶぞ、この野郎!としてきたのです。
具体的に申し上げますと、告白してきたのです。
同じクラスだった男子に。卒業式ではyukiさんと同じく突き抜けられず、
しかし幸運なことに、クラスでの卒業旅行というチャンスがあって。
ただ旅行中も大変チキンだった私は近付くこともほとんど出来ず、帰りのバスの中で、ああ到着して別れてしまうまでに言わなきゃ。
もう一生会えないかもしれないのに!
とずんずんと心は重くなるはため息は尽きないは。
それでついに解散場所に到着してバスを降りてしまって、パニックは最高潮。
荷台から荷物を受け取る混乱の中で、その人が目の前を横切ったときに、
あ、今だって急に落ち着いて。
戻って来たときに、このあとちょっと付き合ってもらえませんか? 最後のお願い、我が儘です。と声をかけることができたのです。
意外と簡単にいいよ、と返事はもらえて、ほっとしたのですが、ここからが大変で。沢山のクラスメイトの中からさりげなーく抜け出し、誘ったものの自分でもどこへいけばいいやらわからずで、困って、とりあえず知り合いのいない場所、と、行きつけの純喫茶に入ったのです。
超レトロな空気の流れる喫茶店で、珈琲と紅茶のくるのを待つ間、私はパニック状態でやけに饒舌になってしまって、向こうもそうで(所謂ネタキャラで、彼女いない歴=年齢とかよくいじられている人でした)、異様な雰囲気。
静かにクラシックが流れています。注文したものを飲んで一息ついたところで、相手もわかりきっていたとは思いますが、用件を切り出したのです。
好きでした
と一言。
結果としては、残念ながら振られてしまいました。
付き合うときは、自分から好きになって付き合いたい、と言われて。
好きな人に振られてしまったことは残念です。
ですが、思いを告げることが出来ただけでも、私は嬉しかったのです。
今まで誰かに告白したことはまったくありませんでした。
自分の中で恋心を自然消滅させてしまっていました。
ですから、こうして自分の恋心を弔うことができて、思いを告げてそれに返事をもらうことができただけで、私は嬉しく思っているのです。
惚れた弱みかもしれません。
多分、彼とはもうしばらく会うことはないでしょう。
私の恋はあのとき、綺麗にどこかへ昇華されました。
今は、初めて好きだと言えたのが彼でよかった、とだけ思っています。
ありがとう、と。
いつか、誰かをどうしようもなく好きになって、真っ正面から
好きです
と言えるようになりたいと思います。
(中略)
では、夜行性浪人女子は中村さんの本を支えに一年間ひっそりと着実に頑張ります。真夜中にはラジオ体操を。
とのこと。どうもありがとう。
春ですね。春なのにお別れですね。でもいい春だと思います。
全ての新入生や浪人生、その他歳を重ねた新人や、
生まれたての犬や、そうでない犬にも幸を!
Have a sweet dream.