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【長野】

産科医療の集約化に不安の声 上伊那の妊産婦調査

2008年11月28日

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 上伊那南部4市町村の妊産婦が、産科医療の集約化で出産場所までの時間がかかることなどに不安や不便を感じていることが分かった。住民の勉強会組織「安心して安全な出産ができる環境を考える会」が26日夜、駒ケ根市で開いた実態調査中間報告会で明らかにした。12月5日午前10時からも同様の報告会を開く。

 調査では、昭和伊南総合病院(駒ケ根市)で分娩(ぶんべん)診療ができなくなる前と後を比較。過渡期の3月を除き2007年11月−08年2月の出産を「集約化前」、08年4−6月を「集約化後」として、それぞれ48人、80人の回答を得た。

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 分娩場所が伊那中央病院(伊那市)などに変わり、自宅からの移動時間が長くなり「入院の時機が分からない」「移動に時間がかかり生まれてしまうのでは」と不安になる妊婦の割合も高くなった。集約化後に増えた要望は「出産時に入院施設まで搬送してくれる専用車」だった。

 考える会は、中間報告に基づき各病院や行政などに要望するほか、09年3月に出産した人までを調査し、伊那中央や飯田市立病院、助産院など各施設別の要望をまとめ、09年秋に最終報告をする。報告概要や考える会の活動は、伊南4市町村の各広報12月号に掲載される。

 (石川尚里)

 

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