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【社説】子供に菓子を与え大統領を侮辱させた人たち

 「ソウル文化体験」ツアーのイベントに参加した地方の小学生たちが、「狂牛病(牛海綿状脳症〈BSE〉)の危険のある米国産牛肉の全面輸入に反対する国民対策会議(以下、対策会議)」の指名手配者たちがテントを張る曹溪寺(ソウル市鍾路区)前で芳名録に書き込みを行った。その場でこの小学生たちが大統領を侮辱する文章を書き込む場面を撮影した動画が、インターネット掲示板「アゴラ」を通じて全国に広まった。ある小学生は「李明博(イ・ミョンバク)死ぬべきヤツ、頭がおかしくなったのか」と書き込み、別の小学生は「イヌ以下の野郎」と書き込んだ。「お前が生まれた国じゃないからといってこんなことをやるのか。てんかんが起こる前に出てこい」と書き込んだ小学生もいた。

 この子供たちは小学校3年生から5年生で、7月22日にソウルに到着し、翌23日に曹溪寺に立ち寄ったという。好奇心からかテントが張られた抗議行動の現場に向かった小学3年生の児童に対し、ある若者が芳名録を手渡し、「大統領に言いたいことを書きなさい。悪口を書いてもいいし、敬語を使わなくてもいい。誰も見ないから心配するな」と語りかけたという。その子はたどたどしいハングルで、「李明博、このイヌ野郎、病人、お前は豪州産を食べて僕たちには死ねというのか。お前、そんなことしたら殺してやるからな」と書き込んだ。すると周りにいた子供たちも笑いながら同じように書き込んだ。テントにいた活動家たちが子供たちの頭をなでる場面も動画の中に含まれていた。この子供たちが通う小学校の校長は学校のホームページを通じ、「ある児童は卑わいな言葉を書き込んで(周りの大人たちから)チョコレートやうちわをもらい、別の子は悪口を書いてキャンディーやゼリーをもらった」と当時の状況について説明した。

 人間にはやって良いこととやってはならないことがある。それが世の中というものであり、それを悟り理解していくのが成長するということだ。子供たちに大統領の悪口を書かせ、よくやったと菓子を与えるキャンドル集会の主犯たちは、この明らかな道理に逆らって生きているのだ。要するに「本当の意味で人間になりきれていない」のだ。

 子供たちにこの世の美しさに感動することを教え、明るい未来に対する前向きな希望を持たせるのではなく、幼い心にゆがんだ憎悪の感情を植え付ける行為。このような行為を恥ずかしげもなく行う彼らに対しては、人間らしい人間とは到底言うことができないだろう。

 この人物たちは、子供たちが「なぜ撮影するの?」と聞くと、「インターネットに公開はしない」と言いながら、インターネットを通じて動画をこの世に広めた。口では自分たちだけが正しいと主張する人間のやることが、実際はこの程度なのだ。

【ニュース特集】米国産牛肉輸入問題

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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