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船橋真二郎
坂田健史が韓国1位に完勝=ボクシング
3度目の世界挑戦に向け、GOサイン
2006年09月19日
坂田(右)は、立ち上がりからテンポよく精度の高いパンチを浴びせて、韓国1位を圧倒【 山口裕朗 】
「おめでとう。長かったね」
会見後、金平桂一郎・協栄ジム会長が坂田健史に声をかけ、がっちりと握手。それでも坂田の神妙な面持ちに変化がなかったのは、世界戦の価値、そして厳しさを、骨身に沁みて知っているからだろう。昨年9月、WBA世界フライ級王者・ロレンソ・パーラ(ベネズエラ)への2度目の挑戦にも惜敗してから、丸1年。この間、ハイペースで試合をこなし、5連勝でこの日、金平会長からついにGOサインをもらった訳だが、会見の中で坂田は「チャンスをもらえるだけでも大変なことだから」と語り、悲壮な決意もにじむ硬い表情を終始、崩すことはなかった。
韓国1位を相手に立ち上がりから圧倒
坂田は3ラウンドに偶然のバッティングで右目の上をカットしたが、ペースを乱さず、孫をまったく寄せ付けなかった【 山口裕朗 】
「死に物狂いで行く」。4日に公開されたスパーリングの際、3度目の世界挑戦実現に向けた決意を語っていた坂田健史(協栄)はその通り、意欲満々の立ち上がりを見せる。これを最後のテストマッチにしたい坂田(WBA世界フライ級3位/WBC同級8位)が18日、東京・水道橋の後楽園ホールに迎えた相手は1階級上の韓国スーパーフライ級1位・孫京辰(ソン・キョンジン)。試合は52.0kg契約10回戦で行われたが、坂田は実力の違いを1ラウンドから見せつける。長身痩躯(そうく)の孫が左を伸ばしながら前に出てくるところに左ジャブを次々と合わせ、サークリングしながら機を見てステップインするとテンポよくコンビネーションを浴びせていく。
「(見映えの悪い)空振りは、世界戦では採点に影響することがわかっているので」
精度の高さを追求してきたという坂田は2ラウンド以降、パンチの回転を速めて孫を着実に追い込んでいった。この圧倒的な展開にも、坂田に攻め急ぎの印象は感じられない。バランスを崩すことなく、常に冷静だった。左ジャブを軸に右ストレート、左フック、左ボディアッパー、接近してからの右アッパーと、多彩なコンビネーションを確実に決め、孫を痛めつけていく。
「空振りも少なかったし、手応えのあるパンチもあったので、内容的にはなかなか良かったと思う」
と振り返った坂田が唯一、反省点に挙げたのは3ラウンドに受けた偶然のバッティング。これで右目の上をカットしてしまった坂田は、
「(自分の)頭の位置が悪かった。あそこは修正しないといけない」
と気を引き締めている。4ラウンド序盤にはドクターチェックも受けたが、それでペースを乱される坂田ではなかった。ダメージは明らかながらも、頭を下げて粘り強く前進してくる孫をそれ以降もまったく寄せつけない。4ラウンド終了間際には坂田の強烈な右アッパーが捉え、孫の動きが一瞬止まる。孫が力なく、それでも前に出てきたところに今度は坂田の左フックがヒット。ここは孫が終了のゴングに救われた格好だったが、結末が近づいていたのは明らかだった。
迎えた5ラウンド、前ラウンドまでのリズムを崩さず――、つまり容赦なく孫を追い詰めていった坂田は、左右の連打で孫の動きを止める。そして続けざま、矢継ぎ早に繰り出されるコンビネーションの中で坂田の左ボディアッパーがレバーをえぐると孫の体がくの字に折れ、ずるずるとロープ際に後退。さらに間を置かず、坂田が孫を追い詰めたところで青コーナーからタオルが投入された。TKOタイムは2分13秒。ダウンシーンこそなかったものの格の違いを終始、見せ続けた坂田の完勝だった。試合後、リング上でコメントを求められた坂田は「ものすごく打たれ強い選手だった」と舌を巻いた後、前回と同様、「目標はもう世界1本。必ず世界チャンピオンになります」とファンに向かって力強く宣言した。
金平会長からついに3度目の世界挑戦へGOサイン
「おめでとう。長かったね」。会見後、金平会長(左)と坂田はがっちりと握手【 山口裕朗 】
「先に私の方から始めましょうか……」
どこか緊張感の漂う試合後の控室で、坂田の到着を待ち切れず、金平会長が口を開く。
「非常によかった。坂田らしいテンポの良い、小気味の良いボクシングができたと思いますし、この調子で挑んでもらえるのなら、というのが感想です。具体的に、世界戦を組む段取りを始めたいと思います。今、決めたところなので日時は何とも言えませんが、3度目の正直というか……。僕を納得させてくれるものを見せてくれたら世界戦の舞台を用意してあげるよ、という約束をようやく守ってあげられる」
3度目の世界挑戦実現に向け、必死のアピールを続けてきた坂田に、ついに金平会長のGOサインが出された。これまで、その“アピール”の部分にこだわってきた金平会長だったが、
「今日はたまたま(川嶋勝重の)世界戦と重なってしまったので、お客さんの入りにしても、記者さんたちの集まりにしても十分ではないですが、これまでも言ってきた通り、坂田はキャリアも実績も十分。今日は僕なりに納得できる部分も多かったので。変なパンチももらいませんでしたし、相手が誰でもああいう(間断なくコンビネーションを繰り出していく)ボクシングを、12ラウンド続けられたら、嫌なもの。世界戦モードに入った坂田が、そういうトレーニングをさらに積んでくれたら、いけるでしょう」
と期待を込めて語った。金平会長の話の途中、控室に戻ってきた坂田は、
「そう言ってもらえたんで、今までもそうだったけど、強い気持ちで世界に向けて頑張っていきたい。今はもちろんうれしい気持ちはありますけど、(世界を獲るために)何かひとつということではなく、全体的にもっともっと技術を高めていかないといけないという気持ちがあります」
と表情を崩さず、決意を新たにした。
“その時”は、年内もしくは年明け早々にも
会見中、最後まで表情を崩さなかった坂田。3度目の挑戦での悲願達成を胸に、その表情には悲壮な決意もにじむ【 山口裕朗 】
金平会長が一部、話の出ていたライトフライ級の可能性を否定し、フライ級からスーパーフライ級にターゲットを広げる意向であると聞いた坂田は、
「今日も体格負けはしてなかったし、問題はないと思う。ロレンソ・パーラともう一度やって、雪辱したい気持ちはあるけど、(対戦相手は)僕が決めることではないですし、チャンスをもらえるだけでも大変なことだから」
と神妙な面持ち。それを受けて金平会長は、
「我々としては、スーパーフライまでであれば、WBAでもWBCでも見劣りしないだろうということです。チャンピオンのスケジュールと坂田の傷の治り具合も見ながら、できれば年内、あるいは年明け早々にもチャンスを作ってあげたい」
と会見を締めた。
そして、金平会長が坂田をねぎらう冒頭の握手のシーンになるのだが、坂田が表情を崩さなかったのは当然のこと。坂田は今、ようやく三度(みたび)、夢への扉の前に立ったに過ぎない。世界戦の実現がいかに困難なものか、そのかけがえのないチャンスを活かし、自らの手に世界のベルトをつかみ獲ることの困難さがどれほどのものなのか。そのことを痛いほど知り尽くしている坂田の闘いがクライマックスを迎えるのは、いよいよこれからなのである。そして、その堅牢(ろう)な扉をついにこじ開けることができた時……。ようやく坂田の顔に弾けるような笑顔が浮かぶはずだ。
史上2人目の高校6冠。大迫亮がデビュー
アマ時代、史上2人目の高校6冠を達成している大迫はこの日がデビュー戦。「1戦1戦を大事にして、25歳までには世界のベルトを巻きたい」と大迫【 山口裕朗 】
この日の第5試合では、現日本フェザー級2位・粟生隆寛(帝拳)以来、史上2人目となる高校6冠を達成している注目の新人・大迫亮(熊谷コサカ)がタイのペットナムエーク・シットサイトーンを相手に、スーパーウェルター級6回戦を行い、3ラウンド1分26秒TKO勝ちでデビューを飾った。大迫は試合後、「ちょっと興奮しました。緊張とは違う、舞い上がった感じ」と初々しく苦笑い。コメントの通り、1ラウンド序盤こそパワーに任せた大味なボクシングが見られた大迫だったが、アマ時代から得意だったというサウスポーを相手に、その後は落ち着いて試合を組み立てていく。
第2ラウンド、サークリングしながら左ジャブを突き、チャンスを伺っていた大迫は、終了間際に右ストレートをペットナムエークの側頭部に決めて1回目のダウンを奪うと、続く3ラウンドにも相手が飛び込んできたところに冷静に右ストレートをカウンター。ペットナムエークが脆くも崩れ落ちると、試合はここでストップしている。
「今日は3ラウンドしかできなかったし、6ラウンドフルにやったときにどんな試合ができるか。考えると怖くなりますね」と快勝にも関わらず、殊勝な19歳は、「焦っても仕方ないし、1戦1戦を大事にして、25歳くらいまでには世界のベルトを巻きたい」と、今後の抱負を語った。
■第338回ガッツファイティング
9月18日(月・祝) 東京・後楽園ホール 開場17:45 第1試合開始18:00
<メーン 52.0kg契約10R>
○坂田健史(WBA世界フライ級3位・WBC同級8位/協栄)
(5R 2分13秒TKO)
●孫 京辰(韓国スーパーフライ級1位/韓国)
<セミファイナル スーパーバンタム級8R>
●斎藤憲一(協栄)
(8R 判定0―3=葛城76−79 土屋76−77 吉田73−80)
○名護明彦(元日本スーパーフライ級チャンピオン/全日本パブリック)
<第5試合 スーパーウェルター級6R>
○大迫亮(熊谷コサカ)
(3R 1分26秒TKO)
●ペットナムエーク・シットサイトーン(タイ)
<第4試合 52.0kg契約6R>
○ジェット勇(F.I)
(6R 判定3−0=葛城58−57 土屋58−57 伊達59−56)
●大久保鉄雄(M.T)
<第3試合 スーパーフェザー級4R>
△佐久間良一(協栄)
(4R 判定1−1ドロー=安部37−37 土屋37−38 吉田38−37)
△橋本英明(東拳)
<第2試合 スーパーライト級4R>
○小沼直也(協栄)
(4R 2分47秒TKO)
●進藤悠(ワタナベ)
<第1試合 フライ級4R>
○サムライ綾(協栄)
(4R 判定2−0=安部39−38 葛城39−38 土屋38−38)
●中村耕介(国際)
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