病院、診療所の報酬配分見直しを−財政審建議
財政制度等審議会が11月26日に取りまとめた来年度予算編成に関する建議は、将来にわたって社会保障費の増大が見込まれる状況を踏まえ、財政規律を守る従来路線を踏襲する内容になった。年末の予算編成過程で着手すべき医療分野でのコスト削減方策としては、後発医薬品の使用促進や雇用保険に対する税負担の見直しと共に、被用者保険間の負担の調整も掲げた。さらに医療分野の課題として、病院・診療所間の診療報酬の配分見直しを挙げている。
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社会保障制度全般の具体的な改革の視点として建議では、▽医療・介護等のサービスコストの抑制▽自助と公助の役割分担(公的分野がかかわるべき内容・範囲の重点化)▽世代間の公平の確保(年齢を問わず負担能力に応じた公平な負担)―を列挙。年金・医療・介護など個別の制度内で課題に対応するだけでなく、横断的な観点で見直す必要があると指摘している。
来年度予算編成の課題に挙げた被用者保険の負担調整に関しては、健保組合全体の状況を「被保険者が増加する中、保険料率も低下を続けている」と分析。一方で、高齢化や所得格差など、保険者努力が及ばない部分での保険者格差が「見過ごせない程度に拡大している」ため、健保組合による政管健保の国庫負担肩代わりを来年度も継続し、負担の公平化を図ることが適当としている。
建議ではまた、社会保障の安定財源確保を、経済活力の維持や財政の持続可能性にとって「不可欠な課題」に位置付けた。その上で、政府が年内にまとめる財政再建に向けた「中期プログラム」の中に、2010年代半ばをにらんだ財源確保の道筋と、そのための具体的な税制改革の在り方を示すよう求めている。
■介護事業所は「一部サービス除き黒字確保」
分野ごとの課題のうち医療については、特定の診療科や地域での医師不足といわゆる「たらい回し」の問題を挙げ、これらに対応するには病院・診療所間の診療報酬の配分や医師の配置に関する規制の在り方を見直す必要があると指摘している。
また、介護分野では、要介護認定の厳格化やケアプラン点検、不正請求のチェックの強化などによる介護給付費の合理化・効率化を提案したほか、介護、医療保険の役割分担も長期的な検討課題に挙げた。
介護事業所の経営状況については、05年から今年にかけて収支差率が縮小傾向にある一方、「一部のサービスを除き、黒字を確保している」とした。具体的には、施設サービスでは賃金が高くなる都市部で収支が悪いと指摘。これに対して訪問介護サービスでは、都市部の事業所で訪問回数が多く、収支が良い傾向にあるとし、こうした状況を踏まえて介護報酬改定を行うよう求めた。
このほか、介護現場の人材確保策として処遇の改善を挙げる一方、介護従事者が定着しない背景には処遇以外の要因もあるとし、事業所の労務管理の在り方の見直しや人材キャリアアップの仕組みづくりも課題に位置付けた。
更新:2008/11/27 14:59 キャリアブレイン
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