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首相、「予防の観点だった」と釈明 医療費巡る発言で

2008年11月27日13時50分

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 麻生首相は27日昼、20日の経済財政諮問会議で「たらたら飲んで食べて何もしない人の分の金(医療費)を何で私が払うんだ」と発言したことについて、「病の床にいる人の気分を害したなら、おわびする」と陳謝した。そのうえで「発言(の一部)を切り取られた。予防にもっと力を入れることによって医療費全体を抑制できる」と釈明した。記者団の質問に答えた。

 一方、首相の発言が国民全体で支え合う医療制度の理念を軽視したとも取られかねないことについて、河村官房長官は27日の記者会見で、「そういう見方もあるかもしれない」としながらも、「健康は自ら努力して勝ち得るものだということ。病気になったのが悪いということではない」と説明した。

 ただ、首相の不用意な発言の釈明に追われていることについては「できるだけ、釈明というか、説明せずに済むにこしたことはないが、いろんな発言はこれからもあると思う。(首相の)一つの個性だから」と語った。

 首相の発言に野党は批判を強めている。民主党の鳩山由紀夫幹事長は27日、「支え合う仕組みがあり、それがあるから安心できるという共生の理念をまるでおわかりになっていない。病気になりたくてなっている人はいない。このような方が果たして総理にふさわしいのか、首をかしげる」と記者団に語った。社民党の福島党首も同日の常任幹事会で、「根本的に医療制度をどうすべきかについて、何を考えているかよくわからない。他人への思いやりがない。自分が損していると言うが、自分の半径50センチのことしか視野に入れていないのではないか。改めて総理の資質が問われる」と批判した。

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