Print this Post Article Lists Back

【コラム】A級国家の条件(下)

 ヒル米国務次官補は北朝鮮の核問題をめぐる6カ国協議の米国側首席代表だ。彼が先日、ソウルのある大衆レストランで政府の外交関係者と食事をしていたときのことだ。ヒル国務次官補は食事中に店内の向こう側に座っている東洋人数人をあごで指し示した。彼は「わたしを24時間追いかける日本の通信社の人たちだ」と明かした。次官補は彼らに向かって手で軽くあいさつした。

 情報を生産する当事者から直接得る「1次情報」と伝聞やメディア報道を通じて得る「2次情報」には天と地の差がある。2次情報は伝達者の視覚によって揺らぎ、不正確になることもある。正確な情報は人と国を助け、不正確な情報はそれらを殺す。

 それはメディアに限った話ではない。メディア以外でも国家情報機関、企業、宣教師、テコンドーの師範など数多くの人が韓国から外国に出ている。彼らが属する組織が情報を生産する。情報機関や企業の駐在員は彼らなりに組織に現地情報を報告する。問題は「1次情報」より「2次情報」を生産するケースが多いことだ。それこそ経済力が世界10位圏の韓国と世界2位の経済大国の日本との差だ。「B級国家」が「A級国家」を目指すならば、われわれは必ずその差を乗り越えなくてはならない。

崔俊碩(チェ・ジュンソク)国際専門記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る