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【コラム】A級国家の条件(上)

 日本の新聞のあるソウル特派員は、韓国の政府機関に関連報道資料を送ってほしいと問い合わせると、「通信社(聯合ニュース)にすべて出ているからそれを使って構わない。その内容が正しい」という言葉をしばしば聞くという。しかし、彼は「報道資料を下さい」と念を押して必ず入手するようにしているという。通信社を信用しないというより、1次情報を必ず確認する日本の文化があるためだという。

 先日、日本の新聞の特派員と会った際、日本の放送局が北朝鮮の金正日(キム・ジョンイル)総書記の長男、金正男(キム・ジョンナム)氏の動向を追跡取材していることが話題になった。フジテレビは9-10月だけで二つのニュースを大きく報じた。金正日総書記の脳卒中説が広がった9月中旬に北京に姿を現した金正男氏をカメラでとらえ、「お父さんの健康はどうか」と尋ねた。10月末には金正日総書記を治療するフランスの脳神経外科専門医に会うためパリを訪れた金正男氏をシャンゼリゼ近くの高級ホテルで撮影した。日本のメディアが韓半島(朝鮮半島)関連ニュースをしばしば専門に追いかけるのはどうしてか。

 その場にいた日本のある特派員は、北京で北朝鮮関連の「1次情報」を入手するための自分たちの努力ぶりを話してくれた。日本の新聞は通常、北京に特派員4人を配置しているが、うち1人は北朝鮮担当だ。その記者は中国語はあまりできず、むしろ韓国語にたけている。平壌発の高麗航空機が北京に到着する日に記者は首都空港に向かう。平壌から外部世界に通じるこのルートで出入国者をチェックする。このため、高麗航空が到着する日に首都空港には日本メディアの記者の姿が10人余り目に付く。日本以外にそんな国はない。NHKの場合、空港にバイクを配置し、金正男氏が現れると、パパラッチのように追跡したことがあるという。

崔俊碩(チェ・ジュンソク)国際専門記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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