八戸の「朝」タクシーで体感(2008/11/27)
新鮮な魚介類が並ぶ八戸市営魚菜小売市場で朝食の材料を買い求める参加者=26日午前6時半ごろ
 八戸観光コンベンション協会と八戸広域観光推進協議会が、指定するホテルの宿泊客を対象に、十一日から始めた「朝めし・朝ぶろ乗合タクシー『八戸あさぐる』」。二十六日、八戸市民を対象に開かれた無料体験会に参加し、八戸の「朝」の魅力を体感した。(報道部・藤野武)
 
 まだ薄暗い午前六時。八戸グランドホテルのロビーに集合した参加者は早速、乗合タクシーでJR陸奥湊駅に向かった。
 買い物客でにぎわう駅周辺での自由時間は約五十分。参加者は三―四人のグループで八戸市営魚菜小売市場の中を散策しながら、分担して朝食のメニューを買い求めていく。
 店頭に並ぶ新鮮なマグロ、イクラ…。市場内には食事のできるスペースがあり、まるで市場全体がバイキング形式の食堂といったところだ。
 買い物を終え、テーブルには豪華な食事がずらりと並ぶ。「たいていの人は買い過ぎます」と言われた通り、食べきれず持ち帰るはめになった。
 何といっても値段の安さに驚いた。スーパーの半額ほどで買える刺し身などは朝市ならでは。気軽に声を掛けてくれる店主の優しさは、一人暮らしの新人記者にはぐっとくる。
 続いて向かった先は湊町大沢にある「双葉湯」。時間の感覚をなくしてしまいそうなほど、のんびりとした時間が過ぎる。あまりの気持ち良さで本当に眠りそうになった。窓から朝の日差しが差し込み、立ち上る湯気を見れば、病みつきになる朝風呂ファンの気持ちも理解できる。
 「近いからいつでも行ける、とほとんど来たことがなかった」という坂本長松さん(74)は本紙記事を見て参加し、八戸の魅力を再発見した様子。特別参加の小林眞市長も「極上の楽しみ方では」と充実した表情だった。
 弘前市生まれの記者も少し早起きした分、八戸の魅力をまた一つ発見することができた一日だった。
 この日、記者が参加したコースの料金はタクシー、入浴券、お土産込みで税込み大人千円、子供五百円。「八戸あさぐる」は片町朝市を回るコース(十二月末まで)など全六種類を設定。午前六時出発と、同七時出発で内容も異なる。
【写真説明】
新鮮な魚介類が並ぶ八戸市営魚菜小売市場で朝食の材料を買い求める参加者=26日午前6時半ごろ

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