Print this Post Article Lists Back

超円高で円建て負債の不良債権化懸念(上)

 最近2-3年の間に銀行から低金利で円建て資金の融資を受けた韓国の中小企業や自営業者が「為替爆弾」に直面している。世界的な円高現象で対ウォンでも円が上昇し、円建て融資の返済負担が雪だるま式に膨らんでいるためだ。

 今後も円高が続き、債務を返済できないケースが相次ぐ事態も予想され、通貨オプション商品に続く大規模な為替差損の発生が懸念されている。

◆2度泣かされた円建て融資顧客

 京畿道水原市でスポーツセンターを経営する男性(39)は「1カ月の金利負担が320万ウォン(約20万円)から1600万ウォン(約100万円)に増えた。このままでは不渡りを出してしまう」と嘆いた。2006年1月に2億2100万円を借り、面積3300平方メートルの大型スポーツセンターを建設した。当時のウォンの対円相場は100円=860ウォン台。金利も2%で韓国の国内金利をはるかに下回っていた。

 男性は「今はどうかと言えば、2%だった金利は5%に上昇し、返済すべき元金もウォン建てでは倍(40億ウォン=約2億5300万円)に膨らんでしまった。そのために毎月の金利負担だけで5倍になった。それでも5%という金利はほかの円建て融資顧客よりは低い方だ」と話した。男性は「利払いも苦しいのに元金まで返済を迫られれば、事業を完全に整理しても返せない」とため息をついた。

 円相場の上昇前に融資を受けた企業や自営業者は、円高による為替差損だけでなく、金利上昇で2度泣かされている。

姜京希(カン・ギョンヒ)記者

趙義俊(チョ・ウィジュン)記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る