京都府舞鶴市で今年5月、府立東舞鶴高校浮島分校1年、小杉美穂さん(当時15歳)が殺害された事件で、府警舞鶴署捜査本部は15日、市内に住む不審人物の洗い出しなど集中捜査に乗り出した。現場に通じる海沿いの府道では、小杉さんと一緒に自転車を押しながら歩く年配の男の目撃証言もあり、慎重に事件の解明を進める。
小杉さんは5月6日夜、自宅を徒歩で出たまま行方不明になり、同8日朝、約7キロ離れた舞鶴市朝来(あせく)中の朝来川南側の雑木林で遺体で発見された。顔などに激しく殴打された跡があった。
6日深夜~7日未明に自転車を押す男と一緒に歩く小杉さんの姿が、自宅と現場を結ぶ道路沿いの防犯カメラに残されていた。捜査本部は当初、小杉さんが誰かと待ち合わせた可能性が高いとみて交友関係を中心に捜査。しかし、有力な情報が得られず、捜査範囲を周辺に住む人物に広げて自転車の男の特定を進めていた。府道の目撃は海上自衛隊舞鶴教育隊正門南側付近。車で通りかかった男性が小杉さんと一緒にいた男について、捜査本部に「ゆったりした上着姿で、背格好からも年配のように見えた」と話した。【田辺佑介、珍田礼一郎、村上正】
毎日新聞 2008年11月16日 東京朝刊