平成20年11月14日

経済産業省

四国経済産業局

 

特定商取引法違反の連鎖販売業者

2社に対する業務停止命令について

 

経済産業省は、連鎖販売業者である以下の2事業者に対し、特定商取引法の違反行為を認定し、同法第39条第1項の規定に基づき、本年11月15日からそれぞれ次の日までの間、連鎖販売に関する勧誘、申込みの受付及び契約締結に係る業務を停止するよう命じました。

@  株式会社MMS      平成21年8月14日まで(9か月間)

A  株式会社ワールドビジョン 平成21年2月14日まで(3か月間)

また、併せて同法38条第1項の規定に基づき、2社に対し、業務停止命令の期間中、その連鎖販売業の全部又は一部の譲渡又は貸与を行わないよう指示を行いました。

MMSの違反行為は、勧誘目的等の不明示、契約解除に関する事項の不実告知、書面交付義務違反、断定的判断の提供です。ワールドビジョンの違反行為は、勧誘目的等の不明示、契約解除に関する事項の不実告知です。

 

1.  株式会社MMSは、同社の代理店(以下「勧誘者」という。)の登録と一体として「ハッピーチャージャー」及び「モバピット」と称する携帯電話等用の充電器の連鎖販売業を行っていました。

同社は、消費者と契約を締結しようとするとき、契約締結までに連鎖販売業の概要について記載した書面を交付していませんでした。また、同社は、解約を申し出た消費者に対し、特定商取引法第40条の2に規定する中途解約・商品販売契約の解除に関する事項に従い、クーリング・オフ期間を経過していても、連鎖販売契約の期間内であればいつでも連鎖販売契約を解除することができ、連鎖販売契約が解除された場合においては、一定の条件のもとに商品販売契約についても解除を行うことができ、適正な額の返金を受けることができることなどの取決めについて告げなければならないにもかかわらず「返金は全くないですね。」、「委託契約期間なので解約できない。」などと連鎖販売取引についての契約の解除を妨げるため、契約解除に関する事項について不実のことを告げていました。

同社の勧誘者は、その連鎖販売業に係る連鎖販売契約の締結について勧誘するに際し、「確実に儲かるから。」、「勧誘をできていない人でも、1ヶ月2〜3万円の収入が必ず入ってくる。」などと告げ、利益を生ずることが確実であると断定的判断の提供をして勧誘していました。また、同社の勧誘者は、その連鎖販売業に係る連鎖販売契約の締結について消費者を勧誘するに際し、特定商取引法第40条の2に規定する中途解約・商品販売契約の解除に関する事項に従った取決めについて告げなければならないにもかかわらず「1年経ったら解約ができるんよ。」、「1年未満で解約すると商品代から20万円を引かれることになります。」などと、契約解除に関する事項について不実のことを告げて勧誘を行っていました。

 

2.  株式会社ワールドビジョンは、同社の代理店(以下「勧誘者」という。)の登録と一体として「ハッピーチャージャー」と称する携帯電話等用の充電器の連鎖販売業を行っています。

同社は、解約を申し出た消費者に対し、特定商取引法第40条の2に規定する中途解約・商品販売契約の解除に関する事項に従い、クーリング・オフ期間を経過していても、連鎖販売契約の期間内であればいつでも連鎖販売契約を解除することができ、連鎖販売契約が解除された場合においては、一定の条件のもとに商品販売契約についても解除を行うことができ、適正な額の返金を受けることができることなどの取決めについて告げなければならないにもかかわらず「商品を引き取ってくれ。」などと連鎖販売取引についての契約の解除を妨げるため、契約解除に関する事項について不実のことを告げていました。

同社の勧誘者は、解約を申し出た消費者に対し、特定商取引法第40条の2に規定する中途解約・商品販売契約の解除に関する事項に従った取決めについて告げなければならないにもかかわらず「支払ったお金は宣伝費や広告費に20万円ほどかかっているので、もし返金出来るとしても残りの30万円しか返金出来ません。」と、連鎖販売取引についての契約の解除を妨げるため、契約解除に関する事項について不実のことを告げていました。

 

3.  また、両社の勧誘者は、その連鎖販売業に係る連鎖販売契約について、連鎖販売取引の勧誘に先立って、相手方に対し同社の名称、特定負担を伴う取引についての契約の締結について勧誘する目的である旨及び当該勧誘に係る商品の種類を明らかにせずに、勧誘を行っていました。

 

4.  なお、株式会社MMSは、平成19年9月から充電器の販売を中止していますが、株式会社ワールドビジョンが、株式会社MMSの平成19年6月からの取引形態と同様な連鎖販売取引で、充電器の販売を行っています。株式会社ワールドビジョンの代表取締役(今西博章)は株式会社MMSの代表取締役(平成19年5月〜平成19年9月)であった者です。

 

株式会社MMSに対する行政処分の概要

株式会社ワールドビジョンに対する行政処分の概要

 

 

【本件に関する問い合わせ先】

 

経済産業省消費者相談室       電話03−3501−4657

北海道経済産業局消費者相談室      011−709−1785

東北経済産業局消費者相談室       022−261−3011

関東経済産業局消費者相談室       048−601−1239

中部経済産業局消費者相談室       052−951−2836

近畿経済産業局消費者相談室       06−6966−6028

中国経済産業局消費者相談室       082−224−5673

四国経済産業局消費者相談室       087−811−8527

九州経済産業局消費者相談室       092−482−5458

沖縄総合事務局経済産業部消費者相談室  098−862−4373