武雄市民病院の民間移譲に反対する市民団体「武雄市長リコール推進対策室」は24日夜、出直し市長選に再出馬を表明した樋渡啓祐前市長の対立候補として5人前後に出馬を打診していることを明らかにした。同団体は「無投票にはしない」としている。
同団体はこの日、団体の名称を以前使っていた「武雄市民病院問題対策室」に戻し、対策室内に「医療政策委員会」を発足させた。
同委は、候補者に病院のあり方や医療問題などの政策的な提言をする役割を担い、メンバーは武雄杵島地区の医師会・歯科医師会・薬剤師会から8人。
対策室は1カ月前から市長辞職も視野に入れ、候補者の選定作業に入っていたという。
一方、同問題をめぐって21日に市長を辞職した樋渡前市長は25日夜、同市武内町の森ノ木公民館で辞職後初めての市民向け報告会を開いた。
樋渡氏は地区住民約80人を前に、市民病院の医療法人「池友会」(北九州市)への移譲を決定した経緯を説明。「(市立病院の診療を休止した千葉県)銚子市のようになる前にかじを切らざるを得なかった」と、改めて理解を求めた。【原田哲郎、関谷俊介】
毎日新聞 2008年11月26日 地方版