宮崎県の官製談合・汚職事件で、前知事、安藤忠恕(ただひろ)被告(67)=事前収賄、第三者供賄罪などで公判中=に、公共事業の受注を巡り1026万円を贈ったなどとして、贈賄罪などに問われたヤマト設計元社長、二本木由文被告(58)に対し、宮崎地裁は26日、懲役2年4月(求刑・懲役3年)の実刑を言い渡した。高原裁判官は「談合により県民の血税が不当に支払われ、県に損害を与えた」と指摘した。被告側は控訴した。
高原正良裁判官は、安藤被告に対し「天の声」を出すことなどを要請した「請託」があったことを認めた上で、1026万円については「安藤被告がヤマト設計に受注させるために便宜を図ることなどを名目としたもの」と述べ、わいろ性を認定した。安藤被告側への提供資金のわいろ性が認定されたことで、無罪主張の安藤被告は一層、苦しい立場に追い込まれた。
【小原擁】
毎日新聞 2008年11月26日 11時07分(最終更新 11月26日 12時11分)