結婚推進政策の構築を目指そう 10月4日

神戸大学の小塩隆士教授の解説によると、少子化の要因は「子どもを産み育てにくい環境」ということよりも、「非婚化・晩婚化」にあるそうだ。男性の人口よりも女性の人口のほうが多い我が国においては、明らかに女性のほうが、結婚を忌避している傾向にあるといえる。

先の総選挙でも、政党のマニフェストの上位項目に、子育て支援策あるいは少子化対策が、内容の善し悪しは別にして、堂々と掲げられていた。小塩教授によると、女性が一生の間に産む平均的な子どもの数、すなわち合計特殊出生率は、2004年は1.29にまで落ち込んだ。しかし、ほぼ子どもを産み終えた結婚持続期間15〜19年の夫婦の平均的な子どもの数、すなわち完結出生児数は、ここ30年間変化せず「2.23人」とのこと。これらの数字は、「出産一時金の支給」や「子ども手当ての創設」など既婚カップル向けの政策は、出生率の回復に対しては、まったく期待できるものではないということを物語っている。

しかし、悩ましいことに、結婚を推進する政策を打ち立てることは非常に困難だ。結婚すると女性の給料が倍増するとか、結婚年数によって年金の受給額に上乗せがつくとか、未婚者に限定して消費税をアップするとか・・・思いつく手段はいくつか有るが、どれもこれも相当吟味しない限り非現実的・・・。

小塩教授は、あえて結婚を奨励することよりも、「非婚化・晩婚化」を受け入れた上で、社会保障制度の現状打破を模索しようとしている。「高齢者向けの給付を圧縮し、高齢層内の所得再配分を強化する」という作戦だ。それはつまり、若年層への重い負担を回避しようというものだ。バブル崩壊と相前後して、高齢者向けの社会保障給付の国民所得に対する比率は、加速度的に急上昇した。ところが、国民負担率(税・社会保険料の国民所得に対する比率)はというと、ほぼ一定。即ち、高齢者向けの社会保障給付費の増加分は、そのまま「財政赤字」という形で、若い世代が負担するという仕組みになっているのだ。

年金は既に、「マクロ経済スライド」方式を取り入れて、物価の状況にあわせて支給額を調節しているが、小塩教授に言わせると、これを高齢者医療や介護にも適用しようというのだ。元気高齢者があふれるいきいきとした社会の構築が私の理想だが、現実問題として加齢とともに思いがけず病に倒れるケースは少なくない。医療や介護を本当に必要としている高齢者にとって、病院や介護支援事業所の敷居が高くあってはならない。診療所の受診料を引き下げ病院のそれを引き上げるという施策は、理に叶っていると思うが、加齢により病を患う高齢者に対して、「物価が上がったから、医療や介護にかかる費用も引き上げます」という論理は、果たして成り立つだろうか。

PPKを目指し「元気高齢者政策」を積極的に推進していくと同時に、やはり、あきらめず「非婚化・晩婚化」対策を、各地域に即した形で考案していくことが賢明だと思う。非婚女性の殆どは、「結婚できない」のではなく、「結婚したくない」のだ。その理由を明らかにし、非婚女性に「結婚したい」と言わせしめる魅力的な環境を、政治の力で作り上げていくことが必要だ。そして願わくば、大志を抱き夢と希望に満ち満ちた光輝く眼差しを持ったジェントルマンが、社会にあふれることを期待するのだ!
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