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イチローらは熱いが…WBC=世界一、分の悪い大会?

オープン戦程度の注目度

 来年3月に迫ったWBCだが、25日現在、言い出しっぺのホスト国、米国代表はいまだに監督の選任も行わず、前回に続いて緩い大会への取り組みをみせている。米国代表の同大会への熱意の欠如と同タイトルの軽視は相変わらず。これでは真面目に世界一を目指してやっている日本代表があまりにも哀れだ。

 前回も主要選手の出場の可否の決定を大会直前にまで引き延ばした米国代表は、今回も同様の対応。日本が現役監督を代表監督に選任した上、全力を挙げて代表選手の選定を行っているのとは対照的だ。マリナーズ・イチロー外野手ら代表候補が、V2に向けて熱い意気込みを語る中、米国はのんびりとシーズン直前の練習気分で大会に臨もうとしているのだ。

 もともとWBCはMLBが野球の国際化を旗印に、シーズン前の集金イベントとして企画した大会。“真の野球世界一決定戦”とされているが、実情はホスト国の米国での注目度はオープン戦程度。米マスコミもWBCに関しては現地でもほとんど報道しておらず、「WBCといえば、普通はボクシングのタイトルマッチを連想する」という程度だ。

 野球世界一という目標のもと、小遣い程度の出場報酬で故障もかえりみず、熱くなっているのは日本やアジアだけ。その一方でMLBはしっかりと収益を得ているのだから、ばかばかしくもなってくる。

 ただ、大リーグ関係者によると、大リーグ選手のWBCに対する関心は前回よりも高くなっているという。「WBCの出場に関する意見を選手に聞くと、自国旗を背負ってプレーしたいという選手は多くなっている」と同関係者。しかし、球団側の抵抗はいまなお強く、口では大会に協力する姿勢を示しながらも、最終的には許可しないケースも多い。

 前回大会の決勝ラウンドで、チームの精神的支柱となっていたイチローが「故障してもやろう」とチームを鼓舞し、日本代表は一致団結。損得勘定を抜きにしたプロ選手の全力の戦いは感動を呼んだ。しかし、代表候補が出場を辞退した中日・落合監督が「故障しても補償もない大会」とWBCを呼んだのも的を射ている。

 前回も右ひじを負傷したソフトバンク・川崎宗則内野手など、開幕戦に間に合わなかった選手もいる。米国代表がいい加減にやっているのに、真剣にプレーして怪我までしてシーズンに影響したとなっては、目も当てられない。

 ボストン・グローブ紙は「松坂はWBC出場に前向きだが、大リーグ有数のオーダーを誇るレッドソックスは、多数選手の大会参加で問題が発生する可能性がある。参加選手が多ければ、それだけ故障者の出るリスクが高くなる。前回大会の米国代表からは大きな故障者は出なかったが、早過ぎる始動で明らかに調子を崩した選手もいた」と指摘。確かに、前回大会に出場した大リーグ選手の多くがシーズンに入って活躍できなかったというデータもある。大リーグを代表する右腕ピービ(パドレス、米代表)は開幕スタートに失敗。中継ぎ投手のアヤラ(ナショナルズ、メキシコ代表)はWBC中の故障でシーズンを棒に振った。

 イチローは「この大会を世界一決定戦として育てていく」とも話している。だが、故障をかけてまで獲得する価値のあるタイトルかどうか。現在のまま、米国代表が真剣に全力レベルを世界に見せる気がなく、「負けても練習程度だから」という取り組みに終始するなら、改めてWBCの存在価値が問われることになる。

ZAKZAK 2008/11/25