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過剰投与など問題6件 30年間偽医者診療で船橋市公表
医師になりすました千葉県市川市の無職、長谷川幸夫容疑者(65)=医師法違反(非医師の医業禁止)容疑で逮捕=が、約30年にわたり無免許で医療行為を行っていた事件で、同県船橋市は25日、長谷川容疑者が約10年半勤務していた同市夜間休日急病診療所で、薬の過剰投与など6件の診療内容に問題があったことを明らかにした。
長谷川容疑者は平成10年3月から20年9月まで同診療所に77日間勤務。その間、764回の診療を行い、うち6件の診療内容に問題があったという。
船橋市医師会が590件のカルテを調べたところ、16年6月2日にぜんそくの発作で救急搬送された女児=当時1歳7カ月=に、通常の2倍の薬を投与するなど計4件で2〜2・96倍の薬の過剰投与が確認された。また、2歳未満には使えない薬を4カ月の男児に使うなど、不適切な薬物投与も2件見つかった。この男児が現在もぜんそくで治療を受けている以外は、残る5人の健康に問題はないという。
長谷川容疑者は昭和53年ごろから東京都墨田区の診療所にレントゲン車の運転手として勤務し、55年ごろから医療行為を行うようになった。船橋市の夜間休日急病診療所には平成10年から、整形外科医として市医師会から派遣されていた。