振り込め詐欺「撲滅月間」だった10月の府内の発生件数が、前月から約4割減少したことが5日、府警のまとめで分かった。警察や金融機関によるATM(現金自動受払機)などの特別警戒が奏功したが、通年では前年の約2倍と依然多く、被害額は7億円に迫る。
発生は月30件程度だったが、今年4月以降は60~90件に急増。特別警戒で9月の79件が10月は45件まで減った。しかし1~10月の通年では633件(前年同期327件)。府内では、オレオレ詐欺よりも架空請求や融資保証金詐欺が目立ち、還付金詐欺も前年同期の19倍超の154件。
府警は取り締まりも強化し、42人を検挙。最近は不況で資金繰りに苦しむ中小企業が狙われるケースも出始め、年末にかけて引き続き注意が必要だ。【田辺一城、山口朋辰】
毎日新聞 2008年11月6日 地方版