金子監督から直々にメッセージが届きました。監督のご意志を尊重させていただき、あくまで原文をそのままに掲載いたします。
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金子修介監督からのメッセージ ガメラファンの皆様へ 『ガメラ3』劇場公開一年を過ぎても、醒めるどころか更に燃えようとするガメラファンの方々の熱い思いに対し、言語発声能力のないガメラに成り代わりまして、心から感謝したいと思います。 本当に、応援ありがとうございます。 皆さんの意見を聞いたり読んだりしておりますと、頷くこと、勉強になることなど大変多いのですが、なかには誤解に基づくものがたまに見受けられます。 「たま」だったら気にしなくても良い、とも思うのですが、気になってしまうこともやっぱりあって、公開当時、インタビューなどでは話すことが出来なかった事実があり、そういうことにも多少、原因があるのかな、と思い、そこで一年を経た今「もう言ってもいいかな」と思って説明したいことがあります。 先ず大きなことでは、脚本のクレジットの件です。ガメラ『1』『2』と違って、『3』は伊藤さんと私との共同脚本になっていることから「伊藤さんの書いた脚本を、伊藤さんの意志を無視して金子が改変してしまった」という憶測が一部にあるようなのです。 それはゼンゼン違うんですよねー。 実は、撮影がかなり押し迫った時期、大映徳間社長から「比良坂綾奈役に安藤希をキャスティングせよ」という要請があり、我々はビックリ仰天、大いに慌てました。すでに前田愛さんに決めようとしていたからです。そこで、最初は伊藤さんに安藤希さん向けの新たな少女役を書いてもらい、それで社長に許してもらおうとしたわけです。 そのキャラクターとは、やんごとない身分の巫女で、そのため美都が彼女の後見人に変更されました。が、すでに美都は山咲千里さんにお願いしている段階だったので、後見人になったらハナシが違うということになってしまいます。なにしろ、山咲さんが断りに来たその席上で必死に口説いて決定稿を待って下さい、とお願いした後のことでありますから。 この時すでにタイムリミットはとうに越え、絵コンテも半ばまで作られており、これ以上伊藤さんを現場の事情で苦しめる訳にはいかないので、私が後を引き受け、日本映画的手法「新人女優は主人公の妹」という伝統芸で「美雪」というキャラクターを作ったわけで、これが脚本クレジットが二人になっている一番大きな直接的理由です。でも、これは当時は言えない事情だと分かって頂けるでしょう。 例えば、ラストシーンでは、浅黄が「ガメラは戦うつもりです、ひとりで」と私が書いた部分に、「一人になっても」の方が良い、と伊藤さんがファックスしてくれ、それに従って撮影したりしているわけです。また、綾奈が目覚めた後「ごめんなさい、ごめんなさい」と書くと、「いいね、これ」とファックスして誉めてくれたり。叱られたところもありますが、それは、まあ…… ということで、きちんとした共同脚本のあり方であった、と思うのです。 それでも、何か悪い憶測を産み出してしまう背景には、メイキングビデオ『ガメラ1999』の存在があるように思えます。このメイキングは、まるで、『ガメラ3』の製作が「金子の独断で悪い方向に向かったらしい」という感想を、観る者の推理によって抱かせるように、実に巧みに作られています。 これに対しても言わせて欲しいのです。 当初、私はメイキングには極めて協力的であり、撮影現場の良いポジションにカメラマンを置いたりしていたのですが、プロデューサーを名乗る南里が直接私にインタビューする際「特撮スタッフを批判してくれ、何か文句を言ってくれ」と要求してきました。そんなこを言う気持ちが私にあるわけはなく、このメイキングのあり方自体に疑問を持ち、南里と論争、感情的対立にまで至りました。 完成したメイキングには、南里がカットを約束した部分が残され、だましうちで編集は変更され、幼体イリスの本編撮影現場に監督の私がいないかのように見せたり、特撮部分の編集には私が関わっていないかのような印象を与えるようになっています。時間を巧みに前後させ、樋口さんが懸命に編集した後を、悪役の私が文句をつける、というつなぎになっており、これは、ひどいですよ。実際には、そこでは私と樋口さんは、編集ではなく、冒頭シーンの画の色調について話し合っていたのですから。 監督は特撮部分の編集も当然します。 思い出すのは『ガメラ』第一作の時の樋口さんとの話し合いです。樋口さんは「特撮とは本来、余り目立ってはいけないものだと思う」という考えを述べるので、私は「でも怪獣映画は特撮ショウという部分もあるから、目立った方がいいんじゃない」と言った覚えがあります。そして、樋口さんは記者会見で「金子監督の大切な部分を担当するので大変なプレッシャーを感じます」と言うので、私は意気に感じ、樋口さんを大いに売り出したいと思い、「特技監督」というタイトルクレジットを、往年の怪獣映画を思わせるレトロな文字で発注したのです。 こういうお互いの信頼関係から始まったガメラの現場なのに、ドキュメンタリーと名付けられた嘘ばかりのビデオによって、対立・確執の場ととられてしまう、というは、本当に悔しいことでしたが、このメイキングも劇場公開のためのパブリシティであり、当時は何も言えませんでした。が、やはり誤解を産み出すことがあるようなので、コアなガメラファンの皆さんの前では、発言しておこう、と思ったのです。 南里のしたことは、映画に対する冒涜だと思います。メイキングが見る人に不快な印象を与えるとすれば、それは登場するスタッフのせいでは全くなく、南里の私への悪意がそうさせているのだと思います。映画スタッフは誰でもどぎつい愚痴を言いますから、ただ写されてしまっただけの彼らには、何も罪はありません。繰り返しますが、ガメラの現場には特撮・本編の対立というようなものは全くありませんでした。 と、いうことで、私の新作『クロスファイア』もよろしく(実は宣伝もかねている)。これは、特撮班は無いけれど、特撮シーンがいろいろとありまして、ミニチュアなどもあったりする。大谷幸さんの音楽に、ガメラファミリーのキャスティングもあって、どうぞ皆さん、お楽しみに。
PS 実は先般、金子監督最新作「クロスファイア」の試写の機会に恵まれました。随所に特撮シーンを絡めた演出が、最後まで緊迫感を途切れさせませんでした。ガメラ2で好演いただいた永島敏行さんの力強い演技はもとより、中山忍さん、藤谷文子さん、蛍雪次朗さんのお姿も(バラしたら監督に怒られるかな??)。特撮に憧憬の深いガメラ・ファンのみなさん、平成ガメラの出演者にご関心の高いみなさんにあっては、必見とお見受けしました。みなさんもぜひ劇場の方へ。 6月10日(土)から東宝系で全国公開となります。(by WEB担当)
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YOU こんにちは。僕は平成ガメラからハマってしまって、この前やっと『ガメラドリームバトル』見つけて買うことができうれしかった!ガメラ3DVDが発売されるということで今からとても待ち遠しいです。これは僕の勝手な意見なのですが、『ガメラ4』は、やって欲しいと思いますが、『新生ガメラ』ってゆうのをやって欲しいと思います。なぜならむこう(ガメラ3)の世界では時間があのままで止まっていることになっているし、あの後の想像は自分たちでするのが面白いんだと思うんですよ。だから僕は『ガメラ4』よりも『新生ガメラ』を期待しています。
tomo 先日、久しぶりに東京に出た時、東京駅構内で、東京名物「人形焼き」の中に、なんと「ゴジラ焼き」なるものを発見!しました。袋の表紙にはでっかく、わりとリアルなゴジラの絵も書いてあります。なんとかガメラも「ガメラ焼き」になって、もっと一般の方にも親しまれる機会がほしいものです。みなさんで、人形焼きのお店に、ぜひ「ガメラ焼き」をつくってほしいと要望してみませんか。
GFreak 自分なりに”平成ガメラ映画”を総括してみようと思いました。まず、一般の人に”ガメラ”が”子供の味方”というのでは無くて、良く出来たSF特撮の映画としてアピール出来た事。(いまだに”大きい亀”と思っている人もいる。)他の怪獣映画ではやっていなかった描き方で設計されていた事。登場怪獣に生物感を取り入れたのは活きていた。それから、人間ドラマを”なおざり”にせず、上手く怪獣との関連性を表現していた事。ややもすると人間だけの場面で、全くストーリーに関係無い会話に陥りやすいのですが、それが無かった。だから、G2ではガメラが登場するまで約30分も経ってからなのにツマラナクなかった。(G1、G3もそうでした。)皆さんが”ご感想”で語っていた配給収入ですが、まず、”ガメラ”というタイトルだけで、観る世代が比較的限られていたのでは?という事。しかし、内容が濃い為、かつて怪獣映画で育った世代の人が観た人の話を聞いて取り込めたのでは?それが作品を重ねるごとに増やせた結果です。限られた人達を100万人近く動員出来たのは、凄いと私的には思います。当然、製作会社としては物足りない感はあると思いますが。例えば、映画の”七人の侍”は玄人筋からは絶賛されていますが、一般の人にはそれより”水戸黄門”シリーズを見たがるのと同じようなものだと感じます。”踊る大捜査線THE MOVIE”も内容的にはTVシリーズに比べるとはっきり言ってつまらないです。しかし、面白かったTVシリーズのリンクや決着の意味合いで大ヒットしたのかもしれません。”ゴジラ2000”も過去の教訓から練って製作したのが良くわかりますが、G3とは密度が違う!”ゴジラ”は或る意味ブランド化されているのかもしれない。ネーム・バリューが絡んでいるのは否めません。スタッフの方には是非分かって頂きたいのですが、決して作品が”よくないために大ヒットしなかった”のではない事を。それを理解している人も沢山いる事を。旧作の製作表現の”大きな亀”と思われていたものが、立派な”ガメラ”という怪獣に改められたという意味だけでも大きい進展です。だから、もし、いつか新作が製作される時には、その世界観は受け継いで欲しいです。それからが本当の意味での新たな”一歩”と言えるのではないでしょうか。
gameron 怪獣映画のマンネリ化を打ち破った偉大な3作をリアルタイムで体感できたことに感謝!5.1chドルビーデジタルのDVD、早く出ないかな!
たかの ずい分、久しぶりの書きこみです。最近のワタクシ的ガメラ関連の話題をいくつか。この夏休みは期せずして『ガメラ』組同士の対決が見られます。金子監督の次回作『クロスファイア』、もうかなり中身のわかる予告が流れています。遊園地(?)がドカーンといくところは、やっぱり「京都駅?」ですよね。さすがに子供向けとは、とても言えそうも無い内容ですが是非とも健闘して欲しいものです。もうソッコーで、前売り券も買っちゃいました。もう一方は、原口、樋口両氏の『G3特撮ユニット』の次回作『さくや妖怪伝』です。こちらも予告がかかっています。東映系なので映画館の絶対数は少ないと思いますが、やはりモロに『G3』しているシーンがあるのが、ナンか嬉しいです。 なんか今年は時代劇がハヤリですね。早く『大魔神』も復活しないかな。そしたら本田さんや蛍さんも当然出ていただいて・・・。そう言えば、本田博太郎さんが又また、やってくれました。アコムのCM。「まねえじゃああああ!」うーん、キテる。『大魔神』でも是非とも情けなくてやらしい悪代官とか演ってもらいたいです。閑話休題。全然、ガメラの話題になってないな。先日、秋葉原で海洋堂製の"イリス/前売り券付きバージョン#を山のように発見しました。どうしたもんかと悩んでおります。まあ、多分逃れることは出来ないでしょうから買ってしまうんじゃないかと思いますが、チクショー!その前の連休中に行ったときは980円で叩き売り状態だったのにぃぃ!あの時買っておけば・・・、ううっ口惜しいよう。 スタッフの皆様、プレゼントの件について、ちゃんとした質問でもないのにお答え下さって有難うございます。これでほっとしました(同様多数ですか?)
884gamera 今年『ゴジラ2000ミレニアム』『ウルトラマン%ティガ THE FINAL ODYSEEY』と立て続けに、肩透かしを食わされて来た私の最後の希望の星は、やはり平成ガメラシリーズを作って来た3人の同門対決?になりそうですね。 片や平成ガメラ本篇監督 金子修介氏の『クロス・ファイア』(6/10公開) 片や 平成ガメラすべての造形者 原口智生氏が監督し、平成の円谷の異名を持つ樋口特技監督が腕を奮う『さくや 妖怪伝』(8月公開)。『さくや 妖怪伝』の予告篇を見る限り、あの特撮はまるで平成ガメラのそれだ。怪獣映画がじゃないんだろっ おいおい、そこまでやるか!ってツッコミたくなるほど。化け猫さん、ガメラと同じくそのような生き物としてちゃんと生きてます。主役 さくや を演じるのは、G3で小さな役ながら、瞳が印象的だった 安藤 希 嬢。今回は恐い顔して演じてます。きっと一瞬だけ素敵な笑顔を見せてくれるんでしょう。期待大。雨宮慶太 & クラウドの独壇場だった 特撮伝奇時代劇のジャンルに踏み込*,んだ途端、いきなりトップにって感じでしょうか。一方、『クロスファイア』は 宮部みゆきのベストセラー小説の映画化。作者がガメラを見ていて、金子監督ならばと 映画化をOKしてくれたそうですが、期待を裏切らぬ作品に仕上がるか。原作を読むと念力発火能力を持つ主人公の女性の想いをどう描けるかによってまるで印象が変りそうに思えます。警察が 法が 裁けぬ悪を天に代わって焼き尽くす行為が、苦しみをもって行われるのか、殺戮の喜びをもって行われるのか。彼女が「力」を使うのか、「力」が彼女を使うのか。作者が「青木淳子はガメラなんです」という主人公を金子監督がどう描くが興味の中心。スタントマンを使った本物の火と内側から燃えるような独特の燃焼を表現するデジタルの火(松本 肇氏)の使い方にも期待です。三池氏が全体をみる美術にも注目。どっちが面白いでなく、どっちも面白い って言えることを祈っています。そうそう、大映さんからも、そろそろ次の作品の発表を聞きたいものです。
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