「レジ袋の有料化は無意味だ」と先に述べた。
では、正しい資源節約の方法は? それを具体的に示す。
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「レジ袋の有料化は無意味だ」と述べた。そんなことをしても、資源節約はできない。ただの精神運動にすぎない。
→ 「レジ袋の有料化2」
では、かわりにどうすればいいか?
レジ袋の有料化という方針は、次の原則に立つ。
「目に見えるものを減らす」
「手に触れるものを減らす」
これは、一言で言えば、「猿の方針」である。猿は頭がないから、「目に見えるもの」「手で触れるもの」しか認識できない。
しかし人間ならば、もっと広い物を認識できるはずだ。すると、次の原則を取ればいい。
「実効性のある方法を取る」
「現実に資源を節約する方法を取る」
この方針のもとで、次の方針を取ればいい。
「最も浪費するものから順に節約する」
つまり、3グラムぐらいのものを節約するより、その何十倍か何百倍か何千倍かを、一挙に節約すればいい。
目立つものより、効果の大きいものから、順に節約すればいい。
このことから、次のような具体的な例を示せる。
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(1) 自動車燃料
自動車燃料の節約が最も効果的だ。何しろ、1トン以上の自動車を何十キロも動かすのだ。その仕事量は大変だ。エネルギーは大量に浪費される。
低燃費の自動車に買い換えることも大事だし、また、無駄なドライブをしないことも大切だ。
さんざんドライブで石油を無駄にしている人が、レジ袋を何枚か節約しても、何の意味もない。(これを理解できない計算音痴が多すぎる。)
(2) 冷暖房
家庭では、冷暖房の節約が大きい。特に、夏の冷房は大きい。原発の稼働率は、平均して4割ぐらいだが、夏期に限れば、増分はまるまる火力発電である。原発の分は固定されており、増えた消費量はまるまる石油の燃焼でまかなわれる。ここを節約することが大切だ。
最近では、冬季も、夏と同じぐらいの電力需要がある。電気暖房が増えたようだ。これも節約の対象となる。
(3) 温水
温水もかなり重要だ。次のようなもの。
・ 電気ポット
・ 温水便座
特に、電気ポットは、かなり電気を食う。(最新型の高級機だとそうでもないが、やたらと高価である。)
昔ながらの真空式のポットにすれば、かなり節約できる。また、便座自体を暖めるのはやむを得ないとしても、お尻の洗浄に(紙の代わりに)温水を使うのも電気の浪費となる。
やめろ、とは言いませんけどね。お尻が Ji の人もいるし。ただ、意識はしておいていい。
ついでだが、お風呂もある。電気でなくガスになりそうだが。これで、追い炊きをすると、かなりガスを食う。家族そろって、ほぼ同じ時間に入るのが大事。誰かが一人だけ夜更かしすると、ガスを無駄にする。(私のことだ! (^^); )
(4) 照明
照明も、結構電気を食う。ただし、これは、目に見えるので、わかりやすい。しばしば「電気を消しましょう」と奨励される。
(5) その他
細かい電力は、節約しても意味がない。
・ 5ワットの常夜灯
・ 便所の電気(ごく短時間)(白熱灯?)
こんなものを節約しても、ただの精神運動にしかならない。レジ袋も同様。
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上記では、上のものほど、重要性があり、下のものほど、重要性がない。
しかし、現実には、上のものは無視され、下のものばかりが重視される。
猿知恵?
2008年11月25日
◆ 正しい資源節約の方法
posted by 管理人 at 17:37
| Comment(1)
| エネルギー・環境2
経済活動、企業の利益に直結する事なので資源節約と同等の重要性が有るのだが、トータルな資源節約の考察が必要だ。
今の車の燃費は5Km/L、それを20Km/Lの車に変える事は省資源だが、20Km/Lの車を作る資源量又はエネルギー消費量はどの位か?
燃費20Km/Lの車を作る為の(正確には消費者に渡るまでの)エネルギー消費量とその車の寿命及びその間に節約されるエネルギー量を天秤に掛ける必要がある。
企業秘密のベールに覆われているが「低燃費」を謳う車は多々あるがそれを作るエネルギーを考えに入れないので有れば、「猿の方針」だ。
何処かの会社のコマーシャルで「エコ買い換え」のコマーシャルを行っていたが、エコの隠れ蓑を着た資源浪費に思えてならない。