楽天は25日、中日からFA(フリーエージェント)宣言した中村紀洋内野手(35)と、都内で第1回の入団交渉を行う。この日、仙台市内で行われた球団納会に出席した野村克也監督(73)は、ノリへのメッセージとして『高下在心(こうげざいしん)』の直筆色紙を用意。交渉に同席できない代わりに、大好きな言葉で熱意を伝えるつもりだ。
一年の労をねぎらう球団納会で野村監督の席に用意されたのは、なぜか筆と色紙。隣に座る米田球団代表から、入団交渉を行う中村紀へのメッセージを頼まれた知将は、熟考したのち中国の「ことわざ」をしたためた。
「こういうの苦手なんだけどね。まあ、人づてに言葉を伝えてもらうより、したためたほうがいいだろう。精魂込めて書きましたよ」
選んだ言葉は『高下在心』。物事がうまく運ぶかどうかは心がけ次第という意味がある。シダックスの監督時代にスローガンとしてかかげたこともあり、野村監督が好きな言葉のひとつだ。
「いまの彼にふさわしい言葉かな、と思う。いろいろと(中村紀のことを)見たり聞いたりしているとね」。ラブコールというよりも、人生の先輩としてのメッセージ。すでに中村紀も楽天入りに前向きな姿勢を見せ、相思相愛となっていることから、ともに戦う仲間として早くも“ノムラの考え”を注入する。
納会のあいさつでは、「チーム打率、防御率などトータルの数字は上がっており、徐々に力をつけている。来季はそれを結果に結びつけよう」と来季の優勝、Aクラス入りを誓った野村監督。悲願達成へ、知将が中村紀にかける期待は大きい。
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