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女性8年軟禁を行政が放置 危機感なく腰上げず
(11/25 17:28)


 女性(21)は約8年間にわたり軟禁され、保護されたときはうずくまったまま動けなかった−。札幌市北区で発覚した養育放棄(ネグレクト)問題。異変に気付いた別居中の父親や近所の住民が届けたが、市は対策を取らず放置していた。

 女性が保護されたのは2006年8月。静かな住宅地にあるアパートの1室で、衰弱しきっていた。当時19歳。知能は幼児レベルまで落ち、現在は知的障害者施設で小学1年の教材を使い勉強している。札幌市は約2年間、この事実を公表していなかった。

 救出は、近所から児童相談所への「母親が怒鳴る声や子どもの泣き声が聞こえる」という通報がきっかけだった。父親が「妻が娘を閉じ込めている」と北区に通報した05年1月から、1年半以上も経過していた。

 市が対応する機会はそれまでにもあった。母親は「学校で危害が加えられる」などと小学3年のころから外出を制限し、父親も遠ざけ始めた。小学5年のころからはほとんど登校しなくなった。中学では入学式(2000年)と翌日に出席しただけで、欠席が続く。しかし中学は「具合が悪くて登校できない」と言う母親の返事に異変を察知することはできなかった。

 06年6月には近所の住民が警察に「異臭がする」と伝えたが、引き継いだ北区は何ら措置を講ずることはなかった。

 

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