天璋院(宮崎あおい)と静寛院(堀北真希)は大奥で寂しい正月を迎えていた。二人の願いも空しく、大坂では慶喜(平岳大)が薩長軍を討つ兵を挙げようとしていた。
西郷(小澤征悦)たちも幕府軍を迎え撃つ準備を京で整え、ついに戦いが始まる。薩長軍は岩倉(片岡鶴太郎)の準備した錦の御旗(にしきのみはた)を戦場で掲げる。天皇の敵となった幕府軍は総崩れとなり、慶喜は部下を捨て江戸へ逃げ帰ってしまう。慶喜は勝(北大路欣也)に力を貸して欲しいと頼むが、頼るべきは天璋院だと言われ、しぶしぶ面会を申し込む。
慶喜が逃げ帰ったという知らせは、大奥を大きく揺るがしていた。慶喜の首を差し出せと言う本寿院(高畑淳子)の叫びに、沈黙を守る天璋院。対面の席で、生き恥をさらすくらいなら死を選ぶと言う慶喜に、天璋院は生きるべきと告げる。そして静寛院とともに慶喜助命の願いを書くことを決意する。驚く慶喜に、慶喜もまた自分の家族であると語る天璋院。天璋院は、亡くなった家定、家茂の分まで生きて欲しいと慶喜に伝える。
一方、京では西郷が江戸攻めの指揮をとりたいと岩倉に願い出ていた。その目は討幕の決意に満ちていた…。