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犯罪被害者支援 「20年遅れている」 福井で県民のつどい 11月25日午前8時00分

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パネル討論などを通し理解を深めた「犯罪被害者等支援県民のつどい」=24日、福井市の県自治会館

 「犯罪被害者等支援県民のつどい」が24日、福井市の県自治会館で開かれ、参加した市民約200人が被害者の心情を酌んだ支援への理解を深めた。1999年に東京・池袋で娘を通り魔に殺害され、現在は全国犯罪被害者の会(あすの会)幹事を務める宮園誠也さん(74)=東京=は、講演で「日本の被害者支援は欧米先進諸国より20年遅れている」とし、支援の充実を訴えた。

 つどいは「被害者とともに歩む地域社会の実現をめざして」をメーンテーマに、県と県犯罪被害者等支援連絡協議会、県警が企画した。

 「犯罪被害者の現状と支援」と題して講演した宮園さんは「(娘を)助けてあげられず、何もしてやれず、激しい喪失感と自責の念にかられ苦しんだ」と当時の心境を吐露。「時間が心を癒やしてくれるというが、犯罪被害者にそれはない」と声を詰まらせた。

 被害者とその家族への経済的支援について「国から被害者に支払われる給付金は少額。医療費の自己負担を強いられる人がいる一方、加害者がけがをすると国が金を払い入院させる。理不尽だ」と批判。今年七月から犯罪被害者への給付金額が引き上げられたが、「過去の被害者にさかのぼっては支給されない」と問題点を指摘した。

 また、これまでの刑事裁判に対し「被害者は黙って聞くだけ。疎外されていた」。マスコミの被害者取材にも「人権を奪っている。被害者に哀悼の意をもって取材すべきだ」と苦言を呈した。

 NPO法人福井被害者支援センターの松原六郎理事長が司会を務めたパネル討論では「被害者のために私たちにできること」をテーマに、宮園さんら4人が意見を出し合った。

 県警被害者支援室の稲木友代カウンセラーは「犯罪被害者のつらい気持ちや怒りを黙って聞くだけで助けになる」と述べた。同支援センターの川端洋子支援員は「地域や職場で被害者支援の勉強会を開くなど、支援の輪の広がりが必要」と指摘した。

 また、内閣府犯罪被害者等施策推進室の畠山千穂・参事官補佐は「犯罪被害者等基本計画で定めた支援施策を一層充実させていく」と話した。



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