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【明解要解】「立ち木」で遅れる静岡空港開港 滑走路短縮で巨費、需要も期待薄? (2/2ページ)
このニュースのトピックス:地方自治
だが、ジェット燃料の高騰や22年予定の羽田空港拡張などを背景に、日本航空と全日空の大手2社が国内の不採算路線からの撤退や減便を進めるなど、地方路線を取り巻く現状は厳しく、静岡空港の需要予測を過大とみる関係者も少なくない。就航する国内線も便数や座席総数で試算すると利用者は予測に届かず、国際線の32万人には、現時点で白紙のホノルル、グアム両線(計約12万人)も含まれている。
当初から、空港の必要性そのものに疑問の声もあった。県内を東海道新幹線が走り、羽田にも名古屋方面にも不自由なく行けるからだ。空港ターミナルの真下を走る新幹線に新駅を設置する県の構想にもJR東海は応じていない。県は「あらゆる機会に需要を積み上げていく」と強調するが、航空路線の採算ラインは「搭乗率60%」とされ、これを維持拡大していくことは簡単ではない。まして、開港延期の影響は計り知れない。