元厚生次官ら連続殺傷事件で、銃刀法違反容疑で逮捕された無職、小泉毅（たけし）容疑者（４６）の所持品に付いた血痕を警視庁でＤＮＡ鑑定した結果、殺害された山口剛彦さん（６６）夫妻と、刺されて重傷を負った吉原健二さん（７６）の妻、靖子さん（７２）のＤＮＡ型とそれぞれ一致したことが２５日、分かった。小泉容疑者が連続殺傷事件に関与した疑いが強まったとして、埼玉県警と警視庁は近く合同捜査本部を設置、山口さん夫妻殺害の殺人容疑で再逮捕する。
【関連フォト】小泉容疑者はここで何を思ったのか…
埼玉県警は同日、殺人容疑で小泉容疑者が１７〜１９日にレンタカー会社から借りていた軽自動車の捜索を行っている。
警視庁によると、小泉容疑者が２２日に出頭した際に乗っていた軽自動車から、血の付いた刃渡り２０センチのナイフや軍手、作業服、スニーカー、段ボール箱を押収。小泉容疑者が連続殺傷事件への関与を認める供述をしていたことから、所持品が犯行に使われたとみて、鑑定を進めていた。
山口さん夫妻の傷の形状などから凶器の刃物は、刃渡り２０センチ程度の片刃の短刀類であることがすでに判明。刃こぼれしておらず、刃先が折れていないことから、警視庁と埼玉県警は吉原さんの妻、靖子さん襲撃にも同一の刃物が使われたとみて、特定を急いでいた。
凶器の刃物と押収した血の付いたナイフは特徴が一致する。ナイフの柄には白い布が巻かれ、柄と刃の間にプラスチック製のつばがつけられていた。小泉容疑者が刺傷しやすいように細工したとみられる。車内にはこのナイフ以外にサバイバルナイフや折りたたみナイフなど刃物９本が見つかったが、いずれも血が付いていない。
一方、段ボールの１つには吉原さんの名前と住所が書かれた配達伝票が張られていた。靖子さんは犯人について「宅配業者を装った男。作業着の上下姿で、腹や胸が隠れるぐらいの大きな箱を持っていた」と証言。小泉容疑者の所持品と一致する部分が多かった。
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