自民党法務部会の国籍問題に関するプロジェクトチーム(PT、河野太郎座長)は10日、日本人と外国人の間に生まれ、日本人の父親が出生後に認知した子に、両親が結婚していなくても日本国籍の取得を認める国籍法改正案を了承した。婚姻を取得の条件とする国籍法3条の規定を違憲とした最高裁判決を踏まえ、同条件を削除する。野党と協議し、早ければ今国会での改正をめざす。
自分の子でもないのに出生後に認知する不正行為を防ぐため、法務局に虚偽の国籍取得届を提出した場合、1年以下の懲役か20万円以下の罰金を科する規定を盛り込んだ。出入国情報の照合など審査体制も強化する方針だ。
最高裁は6月、結婚していない日本人の父とフィリピン人の母の間に生まれ、生後に認知された10人の子について、全員の日本国籍を認めた。現行の国籍法では、出生前に認知された子は両親が結婚していなくても日本国籍が取得できる。(13:52)