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第61回大会のご案内

テーマ 「文学教育の転回と希望」

   本年1月、中央教育審議会は読解力低下という国際的な学力調査結果を重く受けとめ、確かな学力を形成するための基盤に「国語力の育成」を据える方向を示した。ゆとり敦育は早くも過去のものとなり、それに代わって「言葉の力」「文学の力」「読むこと」が注目され、教育における、言葉の力、教育内容としての「文学や言語文化」が再評価されるなど、文学教育は大きく転回しつつある。この問題について継続的に議論を進めてきた日本文学協会国語教育部会の試みをふまえ、これからの文学教育の方向性について議論を深める場を持つ意義は大きい。
  一方同様の転回は、大学における文学教育においても顕著である。「文学」の価値を前提にした教養主義的な文学教育が無効化しつつある今、大学での文学教育は大きな変更を迫られている。文学が力を失いつつあるといわれるなかで、文学をどう学び、どう教えるのかをテーマとした昨年の大会発表「いま、〈文学)をどう学ぶか?」での議論をさらに進めて、現場の問題意識を共有しつつ、義務教育と高等教育を貫く問題の所在を明らかにするとともに、文学教育の今後について活発な意見をたたかわせたい。

       日 時 11月18日(土)〜19日(日)
       会 場 明治大学駿河台校舎「リバティー・タワー」2階(1日目)
             明治大学駿河台校舎「創立百周年記念大学会館」8階(2日目)
            JR「御茶ノ水駅」徒歩3分、東京メトロ「神保町駅」徒歩10分
       ※参加費無料・事前申込不要
      ※地図はこちらをクリック     >>> 【御茶ノ水駅から明治大学までの地図】

○ 18日(土) 13時受付開始・13時半開始・17時終了
  報告者
       佐野正俊(拓殖大学・国語教育)
        〈新しい読書論〉のために
       綾目広治(ノートルダム清心女子大学・近代文学)
         テクスト論以後の文学研究のゆくえ
       大澤真幸(京都大学・社会学)
        〈日本語〉で考えるということ
   司会者
       須貝千里(山梨大学)
       高野光男(東京都立産業技術高等専門学校)

○ 19日(日)12時半受付開始・13時開始・17時終了
  報告者
       五味渕典嗣(大妻女子大学・近代文学)
        〈国語の時間〉との対話 
       風間誠史(相模女子大学・近世文学)
         江戸から「ブンガク」を「キョーイク」する  ―娯楽・教訓・思想―
       三田村雅子(フェリス女学院大学・古代文学)
         源氏物語の政治学
   司会者
       立石和弘(フェリス女学院大学・非)
       吉田司雄(工学院大学)

(9月24日訂正版)

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