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収賄:盧前大統領の側近、電撃逮捕

 大検察庁(日本の最高検察庁に当たる)中央捜査部は21日、盧武鉉(ノ・ムヒョン)前大統領の側近中の側近で、釜山商業高校同期生でもあるチョン・ファサム容疑者(62)を逮捕した。チョン容疑者は2006年に世宗キャピタルが世宗証券(現在のNH証券)を農協に売却した際、同社が盧政権の実力者たちに行ったロビー活動に深く関与していたとされている。

 検察は世宗キャピタルの資金のうち、巨額がチョン容疑者の手に渡った証拠を確保したという。またチョン容疑者の容疑を裏付けるため、弟の身柄も確保して取り調べを行っている。

 チョン容疑者は泰光実業の朴淵次(パク・ヨンチャ)会長、チャンシン繊維の姜錦遠(カン・グムウォン)会長らと共に、盧前大統領の「側近中の側近3人衆」の一人として知られている。

 現政権発足後に盧前大統領の側近が検察に逮捕され、取り調べを受けるのは今回が初めてだ。

 検察は、チョン容疑者に流れ込んだ資金が盧前大統領の手に渡った可能性についても裏付け捜査を行っているという。

 また検察は2006年初めに、世宗証券の大株主だった世宗キャピタルの洪起玉(ホン・ギオク)社長(59)が、「農協が世宗証券株を高値で買収できるよう支援してほしい」と要請し、農協の鄭大根(チョン・デグン)会長に50億ウォン(現在のレートで約3億2000万円、以下同じ)を手渡した容疑についても証拠を確保したという。検察は農協が2006年1月に世宗証券を1039億ウォン(約66億7000万円)で買収する際、鄭前会長が介入して影響力を行使した、という当時の関係者の証言も確保している。

 検察はこの日、洪社長に対して贈賄容疑で逮捕状を申請する一方、19日に拘束した世宗キャピタルの金亨珍(キム・ヒョンジン)会長は身柄拘束期限が切れたため釈放した。

 また、農協が世宗証券を買収するという未公開情報を知った泰光実業の朴会長がインサイダー取引を行って巨額の利益を得た疑惑についても、検察は本格的に捜査を開始する方針だ。

チェ・ジェヒョク記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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