[鈴鹿連れ去り]女児に「降りたら殺す」　三重

　三重県鈴鹿市で小学生女子児童３人を車で連れ回したとして、未成年者誘拐容疑で逮捕された同市在住、自称工員、与後茂樹容疑者（３８）は、女児らに「車から降りたら殺すぞ」と脅していたことが、三重県警の調べで分かった。

　県警によると、女児たちの話では、２１日午後４時ごろ、鈴鹿市東玉垣町の公園で遊んでいた時に声をかけられ、近くの住宅までの道案内を頼まれた。女児たちの知り合いの家で、女児に先導させ、軽乗用車でゆっくりと後からついてきたという。家に到着すると、今度は近くの大型スーパーへの案内を頼み、女児たちを同市岸岡町付近で車に乗せたという。

　目撃者の証言などから与後容疑者が浮上。２２日午前４時ごろ、岐阜県警が同県海津市内で与後容疑者の車を発見。午前４時１５分ごろから、三重県桑名市で与後容疑者の車を三重県警の捜査員がサイレンを鳴らして追跡、四日市市北部やいなべ市などを逃走後、午前５時半ごろ四日市市内で袋小路に追いつめた。

　県警によると、与後容疑者は最近、軽乗用車の中で生活をしていたらしい。無免許で、車は鈴鹿市内に住む母親の所有だった。母親は今月、与後容疑者から暴行を受けたと県警鈴鹿署に相談、署も捜査していたという。

　与後容疑者は容疑を否認している。県警は２３日、与後容疑者を津地検に送検する方針。【岡大介、福泉亮】