韓国製コンドーム、世界市場に挑む
ユニダスは33年間、コンドームを生産してきた会社。シェアはコンドーム市場の65%を占めている。事実、ユニダスは「コンドーム」という言葉を口にしたがらない韓国国内でよりも、海外でのほうが有名だ。世界保健機構(WHO)・国連人口活動基金(UNFPA)・国際人口協会(PSI)といった国際公共機関の入札で、ユニダス製品はシェア30%を誇る。同社は中国工場を含め、年間11億5000万個のコンドーム生産体制を備えている。生産量基準では世界最大規模だ。
同社は他人が何と言おうと1つのことを極めてきた。‘一筋戦略’こそユニダスのマーケティング成功の秘訣だ。1つのことにこだわってきた結果、コンドームに関する限り、最高の品質を世界から認められている。一品目だけで勝負をかけなければならない立場だから、マーケティング戦略は‘品質’以外ない。
同社はひたすら新しい機能を備えた製品を開発してきた。今月2日に超薄型コンドーム「リアルタッチ」を出して日本製品と競争を繰り広げることになった。この製品はWHOが定めたコンドームの国際規格の厚さ(平均0.06㎜)より薄い0.04㎜に作られている。髪の毛の太さ(0.1㎜)の約2.5分の1という薄さだ。
すでに2004年には「ロングラブ」という機能性コンドームを発売し話題を集めている。コンドームの中に「ベンゾカイン」という局所麻酔成分を入れ、射精する時間を遅らせてくれる。この製品のアイディアは1990年代後半にドイツで初めて考え出された。これを韓国で製品化するには困難が伴った。食品医薬品安全庁は、現行法を挙げて避妊・性病予防のための医療機器に薬品を添加することをめぐり、許可に難色を示した。会社側が根気強く説得を続けた結果、米国食品医薬庁(FDA)の承認を先に受ける条件で韓国内での販売に関し約束を取り付けた。2003年12月にFDAの承認を受け、翌年8月には韓国食品医薬品安全庁の許可が下りた。
2004年10月、フランスの有力日刊紙ル・モンドは1面に「韓国がバイアグラ・コンドームを開発」というタイトルの記事を掲載、ユニダスが開発した「ロングラブ」を紹介した。
イ・ボンサム専務は「今や品質は基本要件に過ぎない。多様な形態で性感を高める機能性コンドームが市場を左右する」と指摘する。
会社設立当時は1億ウォンにもならなかった年間売上は、去年215億ウォンを記録した。
人より先に事業に跳びこんだというのは、ユニダスが成功に至った重要な手がかりだ。キム・ドクソン社長は「他人がしないことを一度やってみようという思いから始めたが、当時としては‘ベンチャー企業’だった。他人とまったく同じことをしていては成功できないという考えは今も変わらない」と言う。
ユニダスは1973年に「ソフン産業」という名前でスタートした。キム社長が会社を構えた1970年代は「コンドーム」という言葉を口にすること自体、想像すらできなかった。キム社長は素早く輸出に力を注いだ。1987年、全世界にエイズの恐怖が忍び寄るとコンドームの需要は急増し、ユニダスは成長の足がかりを築くことができた。
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