2008年 11月 22日
「世界潮流2025」中国崩壊論の崩壊その2 |
米国家情報会議(NIC)が20日に公表した「世界潮流2025」によると、中国は崩壊するどころか、2025年までにもっとも影響力が増大する国になると予測した。本年のノーベル経済学賞を受賞したクルーグマン教授も同様の考え方を記者会見で述べている。


今日22日付けの新聞l各紙によると、「米国家情報会議(NIC)は、20日に公表した「世界潮流2025」において、経済のグローバル化や中国、インドなど新興国の影響力増大で、「第2次大戦後に構築された国際体制はほとんど見る影もなくなる」と世界の多様化を予測した。2020年の情勢を予測した05年の前回報告書では、米国支配の継続が明記されたが、今回は米国を「世界の多くの国の一つ」と表現、米国の影響力の低下を認めた。」と報じている。
報告書は世界経済について、富や経済力が「西から東へ」移動しており、その速さと規模が「現代史では前例がない」と分析。2025年の経済大国は、米国、を首位に中国、インド、日本、ドイツ、英国、フランス、ロシア、の順になると予測している。
一方で、富の国家管理も進んでおり、中国やロシアは国家が経済管理に重要な役割を果たす「国家資本主義」を歩むとした。現在の経済的不均衡を是正しようとする動きも起き、その中で保護主義や国際的な金融機構の活動に陰りが生じる可能性も挙げている。

この米国情報会議(NIC)の「世界潮流2025」については、他紙が大きく取り扱っているのに、産経新聞は昨日、21日付けでワシントンの古森義久記者が3面と7面に大々的に米国議会で超党派の諮問機関の報告だという胡散臭い内容の記事を掲載し、「中国、規範破り勢力拡大」と題していつもの中国敵視の論調を繰り広げていたため、本日の紙面での米国情報会議(NIC)の「世界潮流2025」については非常に地味に取り扱わなくを得なかったのだろう。このようなアンバランスな産経の新聞報道が、戦前に戦争推進記事をそれいけやれいけと書いた朝日毎日と同様に単純な見方しかできないネットウヨを増殖するのである。
その結果、夥しい数のネットウヨが集まるブログ「中韓を知りすぎた男」などは、さっそくこの記事を取り上げ、アメリカの世論は反中国であるかのように理解して喜んでいるが、これは産経の古森義久記者の偏った報道からミスリードされているのであり、その証拠に他紙からはこの米国議会の一部の意見は全く取り上げられていないものなのである。古森義久という産経の記者はこの手のトンデモ記事を昔から書くので定評がある。したがって、いつまでも産経という新聞は一部100円という破格の安さなのだが低俗週刊誌よりちょっとましかな程度の扱いしか受けないのである。このような古森義久の無責任な記事によってネットウヨらが読む嫌中、嫌韓のトンデモ本の内容が多少裏付けられているかのように感じるのである。
しかし、古森義久が取り上げている米議会の報告書にかかわって賛同している議員がどのくらいいるのか全く記事に書いていないし、米国政府にどれだけ影響を与えるのか全く未知数である。だいたい国際社会で一方的に不法行為を働いていると言えるという発想がおめでたい。アメリカの軍事行動やロシアの軍事行動など他から見てどうなのか?アメリカにしても古森が言うように汚れない手で中国だけにお前駄目だよなんて言えるのか?個別の食品偽装事件なんて日本にもたくさん転がっている。小生は古森の記事など信用できない。国際間のパワーゲームに良いも悪いもないからだ。米中は日本なんか無視してパワーゲームをやっているかもしれないではないか。古森義久は記事の中で超党派の議員からなる諮問機関としながら、「中国の不法な拡張策に対して米議会や政府に対応を訴えた」と書いているので、議会の中でも非常に少数のグループであると推測される。他紙が全く取り上げないわけだ。単純なおめでたい産経だけが記事にしている。そのようなものを直ぐにアメリカの対中観だと取り上げて喜んでいるのが、いつもおめでたいネットウヨの代表ブログである「中韓を知りすぎた男」なのであり、この産経の襤褸記事を見て「中国暗黒大陸の真実が見えてきました。」なんて書いている。
「中韓を知りすぎた男」やその他のネットウヨのブログの主張は、いつもお決まりで、教条主義的な新興宗教のようなものである。毎日次のようなことをブログでわめいており、コメント欄にはそれに追従するネットウヨの書き込みが連日山ほど連なっている。
○中国、韓国から日本は手を引き付き合うべきでない。
○中韓から観光客も受け入れるべきでない。
○在日中国人や在日韓国人は悪逆非道だ。
○移民を認めるなどもってのほか。
○日中あるいは米中衝突は宿命で、将来、米中及び日中間で戦争があるかもしれない。
と毎日のように必死になって中国を敵視し、時代錯誤の暴支膺懲,外国人排斥,国連脱退のスローガンを叫んで日本の国益を害しているが、ネットウヨが希望するようにアメリカが必要以上に中国を敵視又は軽視することはないし、金融危機で疲弊し、中国の巨大な市場なしには生きられないアメリカと中国の軍事衝突が起こることはありえない。中国の方も世界最大の米国債を買っているのだから、アメリカと戦争することなど望むはずがない。したがって、ネットウヨのようなプレ近代化の頭脳構造をしている日本人が多いと見られたら、米中双方から相手にされなくなるのは日本の方である。バブル崩壊後、アメリカ国内においては、日本の政治的リーダーシップに対する信頼は失われ、アジアで日本が主導的役割を演じると考える人はほとんどいないとのマイケル・オースリン教授ほかの有識者の意見である。
以上のべたトンデモ記者の古森義久の米議会の一部の動きやネットウヨの浅はかな願望とは違って、米国政府機関である米国家情報会議(NIC)が、20日に公表した「世界潮流2025」の中で中国の重要性が増すと書いているのは、米国政府がますます中国重視になっている証拠である。本年のノーベル経済賞を受賞したクルーグマン教授も金融サミット後の記者会見で、世界経済の中で欧米の比重が低下し中国の役割が増大するだろうと述べている。日本に対しては全く期待していない。

90年代のバブル崩壊前までは、米国の日本観と言えば浮世絵などの絵画や日本庭園の美、黒澤明や禅、源氏物語や阿部公房など日本文化が重要な関心をもって見られ、日本の政治文化の専門家も多かった。しかし、今や学生も学者も中国専門家の数の方が多くなっている。日本に関心を持つのはマンガやゲームが好きな子供とおとな子供の方に移っている。今、アメリカで経済大国だと思われているのは中国だ。対日観は軽薄化の一途をたどっている。
現在のアメリカの対日観は、マンガなどのポップカルチャーに群がる秋葉系の若者とネットウヨのような軽薄短小な中年連中と、まるでリーダーシップのないマンガしか読まない老年政治家とがあいまって、今や軽薄な「ひよわな花」というのが日本に対する米国の見方になっている。中国はますます重たく、日本はますます軽く見られているのである。ネットウヨの言うように、アメリカが日本と一緒になって中国をたたいてくれると願望し、中国の巨大市場から撤退し、観光客を排除して経済的に破綻することは、国際社会の中で現実を見ずに、日本が廃墟になった後になって、ルーズベルトにはめられた、蒋介石に騙された、日本は悪くないと、いつものネットウヨの口癖の幼稚なことを言うようなことに再びなっても遅いのである。中国崩壊論を声高に叫んで国益を害するネットウヨやブヨは速やかに駆除しなくては、再び日本が亡国の道を歩くことになるような気がしてならない。
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注記:ここで言うネットウヨとは、グローバル化し,複雑化していくポスト近代に乗り遅れ、付いて行けない人々が,そのフラストレーションを陳腐で幼稚な嫌中,嫌韓のトンデモ本などに不満解消を求め、ネット社会において夥しく繁殖し、トンデモ史観を振り回し、欧米アジアからの日本人はプレ近代で偏狭な歴史修正主義であるという反日の契機を与え、結果的に日本国の国益を害する人たちのことを言う。
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報告書は世界経済について、富や経済力が「西から東へ」移動しており、その速さと規模が「現代史では前例がない」と分析。2025年の経済大国は、米国、を首位に中国、インド、日本、ドイツ、英国、フランス、ロシア、の順になると予測している。
一方で、富の国家管理も進んでおり、中国やロシアは国家が経済管理に重要な役割を果たす「国家資本主義」を歩むとした。現在の経済的不均衡を是正しようとする動きも起き、その中で保護主義や国際的な金融機構の活動に陰りが生じる可能性も挙げている。
この米国情報会議(NIC)の「世界潮流2025」については、他紙が大きく取り扱っているのに、産経新聞は昨日、21日付けでワシントンの古森義久記者が3面と7面に大々的に米国議会で超党派の諮問機関の報告だという胡散臭い内容の記事を掲載し、「中国、規範破り勢力拡大」と題していつもの中国敵視の論調を繰り広げていたため、本日の紙面での米国情報会議(NIC)の「世界潮流2025」については非常に地味に取り扱わなくを得なかったのだろう。このようなアンバランスな産経の新聞報道が、戦前に戦争推進記事をそれいけやれいけと書いた朝日毎日と同様に単純な見方しかできないネットウヨを増殖するのである。
その結果、夥しい数のネットウヨが集まるブログ「中韓を知りすぎた男」などは、さっそくこの記事を取り上げ、アメリカの世論は反中国であるかのように理解して喜んでいるが、これは産経の古森義久記者の偏った報道からミスリードされているのであり、その証拠に他紙からはこの米国議会の一部の意見は全く取り上げられていないものなのである。古森義久という産経の記者はこの手のトンデモ記事を昔から書くので定評がある。したがって、いつまでも産経という新聞は一部100円という破格の安さなのだが低俗週刊誌よりちょっとましかな程度の扱いしか受けないのである。このような古森義久の無責任な記事によってネットウヨらが読む嫌中、嫌韓のトンデモ本の内容が多少裏付けられているかのように感じるのである。
しかし、古森義久が取り上げている米議会の報告書にかかわって賛同している議員がどのくらいいるのか全く記事に書いていないし、米国政府にどれだけ影響を与えるのか全く未知数である。だいたい国際社会で一方的に不法行為を働いていると言えるという発想がおめでたい。アメリカの軍事行動やロシアの軍事行動など他から見てどうなのか?アメリカにしても古森が言うように汚れない手で中国だけにお前駄目だよなんて言えるのか?個別の食品偽装事件なんて日本にもたくさん転がっている。小生は古森の記事など信用できない。国際間のパワーゲームに良いも悪いもないからだ。米中は日本なんか無視してパワーゲームをやっているかもしれないではないか。古森義久は記事の中で超党派の議員からなる諮問機関としながら、「中国の不法な拡張策に対して米議会や政府に対応を訴えた」と書いているので、議会の中でも非常に少数のグループであると推測される。他紙が全く取り上げないわけだ。単純なおめでたい産経だけが記事にしている。そのようなものを直ぐにアメリカの対中観だと取り上げて喜んでいるのが、いつもおめでたいネットウヨの代表ブログである「中韓を知りすぎた男」なのであり、この産経の襤褸記事を見て「中国暗黒大陸の真実が見えてきました。」なんて書いている。
○中国、韓国から日本は手を引き付き合うべきでない。
○中韓から観光客も受け入れるべきでない。
○在日中国人や在日韓国人は悪逆非道だ。
○移民を認めるなどもってのほか。
○日中あるいは米中衝突は宿命で、将来、米中及び日中間で戦争があるかもしれない。
と毎日のように必死になって中国を敵視し、時代錯誤の暴支膺懲,外国人排斥,国連脱退のスローガンを叫んで日本の国益を害しているが、ネットウヨが希望するようにアメリカが必要以上に中国を敵視又は軽視することはないし、金融危機で疲弊し、中国の巨大な市場なしには生きられないアメリカと中国の軍事衝突が起こることはありえない。中国の方も世界最大の米国債を買っているのだから、アメリカと戦争することなど望むはずがない。したがって、ネットウヨのようなプレ近代化の頭脳構造をしている日本人が多いと見られたら、米中双方から相手にされなくなるのは日本の方である。バブル崩壊後、アメリカ国内においては、日本の政治的リーダーシップに対する信頼は失われ、アジアで日本が主導的役割を演じると考える人はほとんどいないとのマイケル・オースリン教授ほかの有識者の意見である。
以上のべたトンデモ記者の古森義久の米議会の一部の動きやネットウヨの浅はかな願望とは違って、米国政府機関である米国家情報会議(NIC)が、20日に公表した「世界潮流2025」の中で中国の重要性が増すと書いているのは、米国政府がますます中国重視になっている証拠である。本年のノーベル経済賞を受賞したクルーグマン教授も金融サミット後の記者会見で、世界経済の中で欧米の比重が低下し中国の役割が増大するだろうと述べている。日本に対しては全く期待していない。
90年代のバブル崩壊前までは、米国の日本観と言えば浮世絵などの絵画や日本庭園の美、黒澤明や禅、源氏物語や阿部公房など日本文化が重要な関心をもって見られ、日本の政治文化の専門家も多かった。しかし、今や学生も学者も中国専門家の数の方が多くなっている。日本に関心を持つのはマンガやゲームが好きな子供とおとな子供の方に移っている。今、アメリカで経済大国だと思われているのは中国だ。対日観は軽薄化の一途をたどっている。
現在のアメリカの対日観は、マンガなどのポップカルチャーに群がる秋葉系の若者とネットウヨのような軽薄短小な中年連中と、まるでリーダーシップのないマンガしか読まない老年政治家とがあいまって、今や軽薄な「ひよわな花」というのが日本に対する米国の見方になっている。中国はますます重たく、日本はますます軽く見られているのである。ネットウヨの言うように、アメリカが日本と一緒になって中国をたたいてくれると願望し、中国の巨大市場から撤退し、観光客を排除して経済的に破綻することは、国際社会の中で現実を見ずに、日本が廃墟になった後になって、ルーズベルトにはめられた、蒋介石に騙された、日本は悪くないと、いつものネットウヨの口癖の幼稚なことを言うようなことに再びなっても遅いのである。中国崩壊論を声高に叫んで国益を害するネットウヨやブヨは速やかに駆除しなくては、再び日本が亡国の道を歩くことになるような気がしてならない。
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