『中国人妻・転落の奇跡 インスリン殺人未遂』 3月23日放送

夫に大量のインスリンを注射し、姿を消した鈴木詩織容疑者。
12年前、中国から千葉の農家に嫁いだ女は、なぜ「鬼嫁」と呼ばれるまでになったのか。詩織容疑者の真実に迫った。

中国名「史艶秋」の故郷、黒龍江省方正県は戦後の混乱で取り残され残留孤児となった日本人が多い。「中国人は家族がすごく大事。中国にいる家族にももっと良い生活をして欲しい」と同郷の女性。
93年、お見合いツアーに参加した鈴木茂さんとの出会いが詩織容疑者にとって家族に豊かな暮らしをさせる最大のチャンスだった。
日本語も覚え周囲に溶け込んでいったが中国に仕送りしようとする彼女と、先祖からの田畑を守ってきた茂さんの母親との間に嫁姑のトラブルがあったという。財産を巡る確執が激しくなる中、茂さんの両親の家で火事が発生。焼け跡からは茂さんの両親の遺体が見つかった。警察は二人を殺害し家に火をつけた殺人放火事件と断定したが未だ事件の容疑者は特定できていない。

3年前、日本国籍を取得。その途端、茂さんに財産が欲しいと求めだした。倹約家の茂さんと金をせびる詩織容疑者。さらに子育てを巡って夫婦喧嘩が絶えなくなった。
そして2003年10月、詩織容疑者は茂さんの背中に熱湯をかけ、全治5ヶ月の全身やけどを負わせた。茂さんは妻をかばったが、妻は入院先で知り合った女に夫の殺害をほのめかしていた。「夫がケチだ。殺したい」。
2004年4月、詩織容疑者はインスリンを茂さんに大量投与。茂さんは脳障害を起こし緊急入院する。今も寝たきりのままだ。
スナックで働きはじめた詩織容疑者はやがて「茂さんの面倒はたのみます」と言い残して姿を消した。
夫に対する殺人未遂容疑で捕まった妻の姿は以前の彼女を知る人たちを驚かせた。専門医によると約1000万円はかかっているという整形。東京・浅草のマンションで風俗店を経営していた詩織容疑者は経営だけでなく、自ら「サクラ」と名乗って客を取っていた。
中国で生まれた「史艶秋」、日本人に嫁ぎ夫の殺害を謀った「鈴木詩織」、整形し風俗嬢となった「サクラ」。
「話題になってましたよ浅草では。安くて1万円ぐらいでいい思いができるって言ってた」と風俗店近くの人。
詩織容疑者は警察の調べに対し、インスリン注射についてわからない、と繰り返しているという。

 

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