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内藤正中氏「竹島は日本の領土ではない」(下)

島根大・内藤正中名誉教授インタビュー

-韓国政府の対応姿勢は?

 「日本政府のようにホームページで詳細な見解を明らかにすればよいと思いますが、わたしの知る限りでは具体的な見解は出ていないようです」

-先生は、独島は日本の領土ではないとおっしゃいました。そうかといって、韓国の領土と主張したこともありませんが。

 「竹島が日本の領土ではないと証明しましたが、韓国の領土と証明することもできなかったということです。最も重要な部分は、1900年の大韓帝国の勅令41条での『石島』という名称が現在の竹島に当たるということを証明することだと思います(当時、韓国政府は勅令41条で鬱陵島を鬱島と改め、竹島と石島を併せて鬱島郡を設置した)。これを証明すれば、わたしたちも『独島は韓国の領土』ということを素直に認めるようになるでしょう。これまでのところは、当時鬱陵島に全羅道出身者が多く、全羅道の方言で石(トル)を『独(トク)』と発音したことから、漢字で『石島』と表記しながら『独島』と呼んでいた可能性があり、これが『独島』に変わったと推論する程度です」

-韓国ではいつか日本が武力で独島を奪うと想定しています。

 「1905年に日本が竹島を強奪したのは、東海(日本海)でロシア・バルチック艦隊との戦いを想定していたからです。島に監視台を設置し、軍艦が行き交うのを偵察するのが目的でした。このような必要性が日本に再び生じるかの問題ですね。1949年に米国が対日講和条約第6次草案で、韓国の領土と認められていた竹島を日本の領土に変更したのも、独島にレーダー基地を設置するという安全保障上の問題からでした。日本はこういったケースでは必ず行動に移しています」

-日本は再びロシアと軍事的に対立する状況になったら、100年前のように独島強奪を試みるでしょうか。

 「いま竹島の上にレーダーを設置する必要がありますか。ないと思います」

神奈川=鮮于鉦(ソンウ・ジョン)特派員

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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