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【国際】

2025年は米中印「3国時代」 米機関予測

2008年11月21日 10時48分

 【ワシントン20日共同】米中央情報局(CIA)などで組織する国家情報会議(NIC)は20日、2025年の世界情勢を予測した報告書を発表した。米国の影響力が衰える一方で、中国やインドが著しく台頭し、米中印の3国が並び立つ時代の到来を予見した。日本については「米中両大国の板挟み」になり、大幅な外交戦略の見直しを迫られるなど、埋没感が強まる可能性を指摘している。

 2020年の世界情勢を予測した05年の報告書で「米国は最も重要な国家であり続ける」と自信を示したのに比べ、大きな後退。変革期を迎えた超大国の現状を浮き彫りにしたと言えそうだ。

 報告書は今後の20年間が「新秩序への移行期間」で「危険に満ちている」と指摘。第2次大戦後に続いた米国中心の世界秩序が崩壊し、国際情勢が不安定化することを警戒した。米国は相対的な優位を維持するものの、中国とインドが多極化時代の新たな大国として、米国と影響力を競い合う存在になるとした。

 ロシアはそれら3国と並ぶ勢力を確保できるかどうか不透明としている。

 日本は現在と同じ「中の上」程度の国際的地位を維持するが「米中の経済力や戦略の影響を大きく受ける」と予想。高齢化など人口構成の変化や政治、経済システムの変化が押し寄せ、自民党1党支配の時代は「完全に終わりを告げるだろう」と予測した。

 

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