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【東京】立正学園が中高一貫校 都の用地を購入へ 大田区の地下鉄車両工場跡地2008年11月22日
都営地下鉄の馬込車両工場跡地(大田区西馬込)の利用が、学校法人・立正大学学園(品川区)の中高一貫校に決まった。約二万平方メートルで、都心では数少ない利用可能な広大な土地。住民からは公園や防災拠点など公共利用の要望が出されていた。 (松村裕子) 跡地は、国道1号から少し入った住宅地にある。所有する都は利用について提案型の公募をしていた。 中高一貫校案は、学校法人が鉄筋コンクリート造り八階建てと五階建ての校舎を建設。校舎や校庭の周囲には樹木を配し、校庭の芝生化、校舎の壁面緑化で環境に配慮する。地域に施設を開放し、災害時の避難場所としても開放する。 二〇一〇年度に着工し、その後数年後の開校を目指す。約一万千平方メートルを約六十七億五千万円で買い、残りを月約千三百七十五万円で五十年間借りる。 馬込車両工場は〇四年に廃止。跡地利用をめぐっては、住民から都や区に公園整備の陳情や商業施設誘致反対の陳情が相次いだ。 区は利用計画がないとして購入しないことを表明。都は今年四月に収益確保と魅力あるまちづくりのため民間開発の方針を決め、六月から利用案を募集した。不動産会社など五団体が応募したが、学校法人以外は価格が低すぎ失格になった。 地元町会は「防災面で活用させてもらえればうれしい」と受け止める。区は「都が学校法人と契約した後、住民の要望にこたえられるよう学校法人と話し合いたい」とする。跡地を貫通する水路跡の区有地については、桜のプロムナードとして活用できるよう法人と協議する方針だ。
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