県、近く立ち入り調査 鳴門病院の医療過誤で 2008/11/22 10:39
投薬ミスで七十代の男性入院患者が死亡した健康保険鳴門病院(鳴門市撫養町黒崎、増田和彦院長)の医療過誤で、県は二十一日、医師が薬剤名の確認を怠るという過失を重視し、法令に基づく緊急の立ち入り調査を行うことを決めた。
県は、週明けにも病院に出向いて任意に事情を聴取した後、医療法二五条に基づく立ち入り調査を実施する。また、病院が来週中にもまとめる調査報告の任意提出を求め、原因を分析して問題点を県内の各病院に知らせ、再発防止を呼び掛ける。
二十日には徳島保健所係官が病院で約一時間、事故の概要や再発防止策を聴いた。
医療健康政策局の佐野雄二次長は「最もあってはならない事故。人為的というよりシステム的にどこに問題点があるのか確認したい」と話した。
一方、鳴門病院は二十一日、警察の捜査終結を待って関係者の処分をすることを明らかにした。また、病院から届け出を受けた県警は検視を済ませ、業務上過失致死の疑いもあるとみて当直医らから事情を聴いている。
《医療法第25条(略)》都道府県知事は、必要があると認めるときは病院の管理者に対し、必要な報告を命じ、または当該職員に病院に立ち入り、人員、構造設備、診療録、帳簿書類その他の物件を検査させることができる。