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小児科医不足が深刻に 群大病院、派遣医を引き揚げへ

2008.11.22 03:32

 群馬大学医学部付属病院(前橋市)が来年度、県内の基幹病院などに派遣する小児科医の一部引き揚げを前提に、調整を進めていることが21日までに分かった。群大病院所属の小児科医10数人が今年度末に離・退職の見込みで、後任確保も難しいため。引き揚げ打診を受けた各病院は、引き留めに全力を注ぐ構え。基幹病院の常勤小児科医不足は全県的な懸案で、県も事態の推移に関心を寄せている。(中村昌史)

 引き揚げ方針が伝えられたのは、館林厚生病院(館林市)や県立小児医療センター(渋川市)、公立藤岡総合病院(藤岡市)など。3人の常勤小児科医のうち、2人の引き揚げを打診された館林厚生病院の飯塚好美事務部長は「青天のへきれき。最悪の場合、診察ができなくなる」と話す。

 同病院は、医師不足で産科や精神科も休診中で、小児科存続の危機に困惑を隠せない。県立小児医療センターや公立藤岡総合病院も、慰留に努める方針だ。これに対し、群大病院は「診療体制維持のため絶対数が足りない」と強調。群大病院には現在、77人の小児科医が所属し、うち57人を県内外の病院へ派遣している。だが、今年度末に10人以上が離・退職の予定であるにもかかわらず、後任の補充は後期研修医などの4人程度にとどまる見通し。重症患者対応など高度・緊急性の高い3次救急機能を担い、教育機関の役割ももつ特性をあげ、「派遣医引き揚げによる欠員補充が不可欠」と説明する。

 県は事態を静観する構えだが「常勤医の減少が続けば緊急性の高い医療に影響が出てくる」と警戒する。

 県は現在、県内を4ブロックに分けて小児緊急医療体制を構築。東毛地域は、緊急事態で小児科医を呼び出す「オンコール体制」を採用。それ以外の地域は各病院に当番を割り振り、当直医を確保する「輪番制」を採っている。

 県内の幾つかの地域では、中核病院の小児科常勤医不足が深刻化し、県による医師の緊急派遣も行われたこともある状態。県医師確保対策室の佐藤喜治室長は「地域病院に若手が来ない。激務の基幹病院や、訴訟リスクの高い診療科を避ける傾向もある」と話す。

 県は医師確保対策として研修医奨学金制度や群大医学部の定員増、出産・育児で離職した女性医師の再就業支援策などを打ち出しているが、厳しい状況が続いている。

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