来年二月からの家庭ごみ処理有料化が決まったのを受けて、岡山市が市内九十三学区・地区で一カ月余りかけて行った市民説明会が十七日夜、終わりました。
担当記者と新人記者を中心に約二十カ所を取材。どの会場も多くの住民が集まり、関心の高さがうかがえました。
岡山市民版に二回シリーズで取り上げましたが、最大の問題は指定日や分別方法を守らない不適正排出。今でさえ多いのに、有料化すれば、指定袋で出さない新たな違反者が現れるなどと住民は懸念しています。
特に歓楽街や学生街にある町内会は長年、不適正排出ごみの処理に悩まされており、「市に相談しても改善されない」と不満が募っています。まずは住民との信頼関係を回復する行動が、市に求められているようです。
十八日付の市民版では岡山理科大が学生を対象に実施したごみ出しアンケートの結果を紹介しましたが、「収集日、分別区分とも知っている」と答えた学生は54%にとどまりました。
学生にごみ出しルールが徹底されていない実態が裏付けられた形ですが、大学がこうした調査を行ったこと自体、ごみ問題への関心が高まっていることの表れ。二十二日には学園祭でごみ問題のシンポジウムも開くとのことですから、今後に期待したいと思います。
周知という意味では一般市民の理解もまだ不十分。市は広報紙に掲載するなど周知に努めていますが、硬軟交えたさまざまな手法で継続的に市民に伝えていく必要があるようです。
(政治部・板谷武)