ネットユーザーが右傾化するワケ
2008年11月21日(金)10時0分配信 日刊ゲンダイ
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侵略戦争を正当化する論文で更迭された田母神俊雄・前航空幕僚長(60)。
「アンケートでは、58%が私を支持している」と参考人招致で胸を張っていた。
田母神氏が持ち出したのはヤフージャパンの意識調査だが、ライブドアでは7割以上が田母神支持で固まったという。保守的なメディアですら政府見解を逸脱した田母神氏に批判的だが、ネット上では人気が高い。あのホリエモンによると、「ネットは論理ではなく、感情のメディア」ということらしいが、それにしたってこの右傾化は何なのか。
ITジャーナリストの井上トシユキ氏はこう言う。
「いわゆる“ネット右翼”がはびこるようになったのは、02年のワールドカップ以降です。愛国心に火がついた連中がわあわあ騒いだ。彼らはネットで自分の意見に近い考えや情報を探すため、“みんな同じ意見だ”と自家中毒的に思想が凝り固まる。その結果、どんどん過激化していったのです。ただ、ネット右翼は相対的には減少傾向。04年あたりから40代以上のネットユーザーが急増しているので、薄まってきています」
一部の人間が大騒ぎしているだけか。
(日刊ゲンダイ2008年11月18日掲載)