九十九電機は21日(金)の午前から秋葉原での店舗営業を一時中断している。12時現在、多くの店舗はシャッター半開きの状態で、店内の商品在庫をトラックに運び出す作業が進められている。店頭に貼り出された文書によると、同社に商品在庫を担保として融資を行っていたNECリースが21日(金)付けで担保権を実行したため、担保の回収作業で営業中断を余儀なくされたという。
14時過ぎに発表した同社のプレスリリースでは、「営業を一時中断せざるを得ない事態を回避するため、NECリース株式会社を相手方として、東京地方裁判所に対し、担保権実行手続中止命令の申立てをしておりました。その審尋期日が本日午後5時30分に、東京地方裁判所において開かれることになっておりました。しかし、NECリース株式会社は、当該審尋期日の前に、担保権を実行してきました」と状況を説明。
続けてプレスリリースでは、「NECリース株式会社の大株主である日本電気株式会社様とは、30数余年に及ぶ取引をさせていただき、大変多くのパソコンを販売させていただきました。また、弊社の社員にもたくさんのNECファンがおります。その日本電気株式会社様の関連企業が、民事再生法の下、取引先様、お客様、そして社員が精一杯再建に努めている弊社に対し、営業を一度中止せざるを得ない行動を取られたことが残念でなりません。」と記している。
ホームページには当初メンテナンス中の表示を出していたが、14時過ぎには店頭のお知らせと同じ内容のテキストと臨時休業のお知らせに切り替えており、21日(金)〜25日(火)はネット通販や店舗などを臨時休業するという。
なお、ツクモの従業員用更衣室のあるビルの入り口には「自宅待機してください」という張り紙が貼られていた。
九十九電機は10月30日(木)に民事再生を申請して経営再建中。
[Update]
[15:02] ホームページの内容が更新されていること、自宅待機のお知らせについて追記。
[15:33] ツクモ側プレスリリースの内容を追記。
□お知らせ/プレスリリース(九十九電機)
http://www.tsukumo.co.jp/
http://www.tsukumo.co.jp/release/081121.html
□NECリース、九十九電機株式会社にABLで増加運転資金を提供(NECリース)
http://www.nec-lease.co.jp/news/pdf/080829.pdf
□関連記事
【2008年11月1日】ツクモが民事再生を申請、店舗を営業したまま再建の意向
http://www.watch.impress.co.jp/akiba/hotline/20081101/etc_tsukumo.html