麻生太郎首相が地方の医師不足に絡み「(医師は)社会的常識が欠落した人が多い」などと発言したことに対し、県医師会(原中勝征会長)は20日、発言の撤回と謝罪を求める抗議文を首相官邸に郵送した。「現在の医療崩壊を招いた政府の責任者として看過できない」と強く批判している。麻生首相は同日、発言を撤回し、謝罪した。
抗議文では「医師不足の中で、1週100時間以上の勤務をして救急医療を守っている医師は確かに社会常識を逸脱している」と皮肉を交えて現在の医療現場の逼迫(ひっぱく)感を強調。その原因について「医師数の抑制、医療費を削減し続けた失政の結果」としたうえで「(首相の)他人事のような態度こそ常識外」としている。
県医師会によると、県内全25支部に緊急に電話で意向を確認し、抗議は全支部一致で決めたという。原中会長は「政治は何があっても国民の権利を守る責任がある。それを首相が感じていないこの国は悲劇だ」と述べた。【八田浩輔】
毎日新聞 2008年11月21日 地方版